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後日談 『おしおきー49』※

俺に口でされている時の雅紀の、いつもとは少し違う、男っぽい色気を滲ませた声や表情が、割と好きだったりする。口淫は雅紀の雄の部分にダイレクトに快感を与える行為だ。同じ雄だからこそ、どこをどんな風にしたらいいのか、今どう感じているのか、リアルに想像出来る。 もっともっと気持ちよくしてやりたい。俺は口を窄めてカリの下の窪みの部分を重点的に愛撫した。 雅紀のものは、はち切れそうなほど膨張していた。切羽詰まった鳴き声を撒き散らし、腰を小刻みに揺らしている。もうイキそうなんだろう。でも俺が根元を指で塞き止めているから、甘い熱を吐き出せない。 「あぁっあああんっぁあ…っやぁ……っんぁ」 雅紀は絶え入りそうな泣き声とともに、ぷるぷる震えて、激しく身を捩る。暁は頃合いを見計らって、根元を押さえていた指をすっと外した。 雅紀がひゅっと息を飲む。 口の中のペニスがぶわっと膨張し、一気に弾けた。予測はしていたつもりだったが、かなりの勢いで吐き出された粘液が喉奥を直撃して、暁はむせそうになるのをぐっと堪えた。 雅紀は射精に合わせて、びくんびくんと身を震わせている。声にならない掠れた声が細く長く糸を引くように続いた。 断続的な放出が終わると、暁は雅紀のものからそっと口を離した。粘つくものを嚥下しようとすると、雅紀が半分放心した顔で、慌てて暁の顔を両手で包む。 「……っ出して……っ」 暁はにかっと笑って、ごくんっと飲み込む。それを見て雅紀はくしゃっと泣きそうな顔をした。 「こら。なんつー顔だよ。また、暁さん、飲んだ~って言うんだろ」 雅紀は眉を八の字にして、涙目でこくこく頷く。暁は噴き出して 「ま~ったく。お約束かよ。いい加減慣れろって。ほら、そーゆー顔すんな。美人が台無しだからさ」 暁は伸び上がって、雅紀の顔に自分の顔を近づけると 「気持ちよかったか?」 「っぅん」 「そっか。でもなぁ。おまえのエロいイキ顔、見れなかったのが残念」 「……っ。ばかぁ……」 暁はくつくつ笑い、雅紀の鼻の頭に愛おしげにちゅっとすると 「ちょっと中に浸かるぞ。おまえ、冷えきっちまうからな」 そう言って立ち上がり、まだ余韻でひくつく雅紀の身体を抱き寄せた。雅紀はほぉ…っと甘い吐息を漏らし、暁の身体にぴとっと抱き着いた。 熱い湯に、雅紀の外気で冷やされた身体がびっくりしてしまわないように、暁は少しずつじわじわと湯に身体を沈めていく。腰まで浸かると、湯を手で掬って、優しく雅紀の上半身にかけてやる。

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