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たゆたう水面。浮かぶ月。3※

「ん……。きて……あきらさん……俺の中、きて…」 雅紀の目から、涙がポロポロ零れ落ちた。 「ばーか。そんな泣くなよ」 暁は安心させるように微笑んで、指をそっと引き抜いた。伸び上がって、雅紀の目から零れる涙を、ちゅっと吸い取り、その唇に優しく口づけた。雅紀が舌を絡めてきて、キスは深くなっていく。 「んっふ……んぁぅ……んぅ……んふ…」 鼻からもれる声がどんどん甘さと切なさを増していった。 暁は堪らなくなってきて、唇を放し身体を起こすと、布団の脇に用意しておいた、ゴムの包装を外し、痛いほど脈打つ自分のものに素早く被せた。 「……苦しかったら、ちゃんと言えよ」 雅紀の両足を持ち上げて、肩に担ぎ上げた。隠すものもなく露になり、誘うようにひくついてる雅紀の入り口に、自分の怒張をぐっと押し当てる。 「…っ……入るぞ…」 呻くように言って、ゆっくりと先端を押し込んでゆく。 「ぁっっ……ああうっ」 弛緩していた雅紀の身体がふいに強ばった。柔らかかった入り口が頑なになり、暁の侵入を拒む。 暁は荒くなりそうな息を鎮めながら、入り口をゆるゆるとこすり 「まさき……力抜いて。大丈夫だ……無理やり入れたり……しないから」 暁の切羽つまった、でも優しい声に、雅紀は必死でうなづき、力を抜くために深呼吸した。浅く忙しなかった息遣いが、徐々に穏やかになっていく。暁は雅紀の緊張が和らぐまで、逸る気持ちを抑えて辛抱強く待った。 「ん……もうだい……じょうぶ……へいき。……ね、暁さん……きて」 掠れた声でねだる雅紀の唇に、またキスを落とすと、暁はもう一度、慎重に先端を押し入れてゆく。 くちゅ…っという音をたてて、暁のものが入り口を拓く。 「んっく……ぅ……ん……んぁ……んん」 カリのところの一番太い部分を飲み込む時だけ、雅紀は辛そうに眉を寄せ、身体を少し強ばらせた。それでも、先程のような抵抗はなく、ひくひくと収縮しながら、暁の熱くて大きな昂りを、受け入れ、飲み込んでいく。 「くっ…」 「ぅんんっ…」 太い部分がようやく完全に通り抜けると、暁と雅紀は同時に呻いた。 肩で息をしながら、どちらともなくお互い見つめあう。暁の額には汗が滲んでいた。 「……大丈夫か?痛くない?」 荒い息を整えながら、雅紀の目から零れる涙を、そっと指先で拭ってやる。 「痛く……ない……あきら……さん、俺……大丈夫だから……もっと奥、きて…」 弾む息の合間に、懸命に言葉を紡ぐ雅紀が健気で、もっと…とねだる姿が、可愛くて、暁のものが即座に反応した。 「んあっ」 「おまえっ、煽るなよ。でかくなっちまうだろ…っ」 はくはくと浅い息をしながら、雅紀が両手を伸ばしてきた。その手をそれぞれ掴んで繋ぎ、シーツに押さえつけて、覆い被さりながら、激しく唇をむさぼる。 浴室でも部屋に来てからも、雅紀のエロさと可愛さに煽られ続け、既に何度かイキそうになっていた。 ……なんだこれ、ヤバいだろ……このまんまだと……奥まで入れた瞬間にもってかれるっつーの…っ 今も雅紀が息をするたびに、きゅうきゅう締め付けられている。不本意な爆発を起こしそうで、暁は冷や汗をかきながら必死で気を鎮めた。 馴染ませるようにゆっくりとゆすりながら、少しずつ中へ突き入れてゆく。 「おまえん中……いい……熱くって……うねってて……すっげえいい…っ」 思わず上擦った声が出た。その言葉に雅紀は、嬉しそうに微笑む。 ふいに、雅紀の中が急速にうねりを増して、引き込まれるような動きが加わった。暁はそのタイミングを逃さず、一気に奥まで突き入れた。 「……んっ……んああっ……あああっ」 雅紀の身体ががくがくと痙攣する。あまりの激しい反応に、暁が焦って身体を引こうとすると、雅紀は震えながらすがりつき 「やっ。まってっ……うごかな……っんああああっ」 悲鳴のような声をあげて、びくびく震えた雅紀の顔や胸に、白いものが飛び散った。 雅紀の中はひくつきながら、きゅうきゅうと収縮し続けている。 「……イッたんだ?そんなに……気持ちよかったのかよ」 暁の言葉に、雅紀は真っ赤になって顔をそむけて、弱々しく身をよじる。 「あ、おいっ動くなって」 雅紀の恥じらう仕草が表情が、暁の爆発寸前のものを更に刺激した。 ……ああっ。くそ…っ 気持ちよすぎて、思いっきり腰をふりたくりたくなる衝動を押し殺し、暁はそのまましばらくじっとしていた。 はぁはぁと荒い呼吸を繰り返しながら、まだびくついている雅紀の、顔や胸に飛び散ったものを、シーツでそっと拭ってやる。 雅紀は潤んだ目で暁を見上げ 「ごめん……なさい……俺、先イッちゃって…」 「ばか……謝んなよ。気持ちよかったんだろ?」 雅紀はコクンと頷くと 「暁さんも……気持ち……いい?」 ちょっと不安そうに眉をさげて聞いてくる。その情けない表情に、暁は思わず破顔した。 「いいよ、すげーいい。おまえの中、めちゃくちゃ気持ちいい」

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