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たゆたう水面。浮かぶ月。5※
甘い甘い口づけの後、暁は雅紀の身体を持ち上げ、そっと自分のものを引き抜いた。ゴムを外し後始末を始めた暁に、雅紀はぼんやりとした目を向けて
「……もう……しないの?」
その声音に不安と不満の色が滲んでる気がして、暁はまじまじと雅紀を見つめ
「……や、俺はまだしたいけど……おまえ、疲れただろ」
「……へいき。暁さんしたいならもっと……しよ」
言いながら少し恥ずかしくなったのか、雅紀は目元を赤く染めて、暁から顔をそむけた。
「おまえ~そういう顔やめろって。押し倒したくなる」
言いながら、暁は本当に雅紀を布団に押し倒し、上に跨がって、雅紀の顔の両脇に肘をつき、腕で囲むように閉じ込めた。
そのまま息がかかるほど顔を近づけ、恥ずかしさに揺れる雅紀の目をじ……っと見つめ
「俺さ、おまえに対しては抑えがきかないらしい。だから、そんな顔で誘うなよ…」
甘い低音ボイスで囁かれて、雅紀はどぎまぎして
「暁さんこそっ。その声やめて……心臓痛くなる」
暁はにやりと笑うと、
「もう一回……するか?」
「……する……もっと……したい…」
掠れた消え入りそうな雅紀の声に、暁は熱い吐息をため息のようにもらし、
「……ったく……。せっかく自制してやってんのにおまえは……。明日起きられなくなっても……知らないからな」
暁のついばむようなキスに、雅紀はうっとりと目を閉じた。
「あ……っ…んっんっ……あっ」
暁の指が、真っ赤に熟れた胸の尖りをつまみあげる。
布団に横向きになり、後ろから暁のものを、受け入れていた。念入りにローションを垂らした雅紀のそこは、難なく根元までくわえこんで、暁がゆっくりと腰を使うたびに、恥ずかしい水音を響かせている。
暁の手は、後ろから抱き込むようにして、雅紀の胸と下腹を弄り続けている。
「……おまえの……ここ……やらしい……もうぐちょぐちょだぜ」
雅紀の勃ちきったものを握りこんで、指先が鈴口から零れた先走りを、ぬちゃぬちゃと塗り広げている。
さっきから、声が止まらなくなっていた。何をされても気持ちよくて、暁が触れる場所全てが、甘いしびれと共にとろけてゆく。
「あ、あ、さわん……なぃ…で……あっ…またいっちゃ……ぅから…」
暁の指から逃れようと腰をひくと、暁のもので栓をされた後ろが、ぎゅっと締め付けてしまって、彼の熱い昂りの感触を、一層強く感じてしまう。
「だーめ。イカせない」
暁は意地悪く囁くと、雅紀の根元をぎゅうと握りこんだ。
「…あうっ」
「そんな立て続けにイったら、おまえ、飛んじゃうだろ。すこーし我慢、しろよ」
暁は耳元にそう囁くと、腰をぎりぎりまで引き、わざとゆっくり押し込んでいく。
「ああ……っあ…んっ」
ごつごつした熱の塊が、雅紀の中を押し広げながら、蠢いていく。雅紀は重い呻き声をもらし、シーツに頭をこすりつけた。
暁は途中で押し入るのを止め、その場所を小刻みに揺さぶった。雅紀は髪を振り乱し、大きく仰け反って鳴き叫ぶ。
「ああーっあっあっあー」
一番感じるところに暁のものがあたっている。閉じられなくなった口の端から、飲み込みきれずに唾液がつたった。
狂ったように鳴き身をよじる雅紀に、暁はさらにそこを刺激しながら
「ここ……おまえの…っいいところ、だろ」
一回出して、暁は切羽つまった射精感から解放されている。腰が痺れるほどの快感はあるが、雅紀の反応をじっくり楽しむ余裕が出ていた。
さっき不覚にももっていかれたリベンジとばかりに、雅紀の身体をじっくり追い上げてゆく。
「ああっだめっだめっ……あーっあうっいっちゃ……ぅ……いきた…っ」
すがるものを求めて、雅紀の手が、シーツを手繰り寄せる。もがく雅紀の身体を引き起こし、よつん這いにさせると、
「まだだ……もうちょっと我慢…」
獣の体位で雅紀を抱き込み、後ろから抽送を始める。
前立腺をこすりながら、ゆっくり抜き差しすると、雅紀の中のうねりが激しくなった。締め付けるだけじゃなく、びくびくしながら、奥へ引き込もうとする。
……ああっすげえっこれ…っ
暁の息遣いにもだんだん余裕がなくなっていく。雅紀のうなじにかぶりつくように唇で吸い付き、腰の動きを少しずつ速めていく。
ふいに雅紀の身体が、痙攣を起こしたようにがくがくと震えた。
言葉にならない声を絞り出し硬直した後、がっくりと弛緩した。
……やばっ……やりすぎたか?もしかして飛んだ?
暁が慌てて、ぐったりした雅紀の顔をのぞきこむと、焦点の合わない目で、うっとりと暁を見上げている。
「おいっ大丈夫か?」
雅紀はイった直後のような、気だるい表情を浮かべていた。暁は握りこんでいた雅紀の昂りを確認する。そこはまだ硬いままで、鈴口をぱくぱくさせながらひくついていた。
……出さないで……イったのか?……これってドライ……ってやつ…?
スマホの検索でさっき得たばかりの知識を総動員する。
「……雅紀……イっちゃった?」
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