530 / 605
番外編『愛すべき贈り物』79※
ぷんすか怒って身を起こそうとする雅紀を、がばっと抱き締めて
「んな怒んなって、可愛いから。ほれ、続き、するぜ」
じたばたする雅紀を押し倒し、顔中にキスの雨を降らせた。瞼、おでこ、ほっぺ、鼻の先、そして真っ赤になった耳。最後に柔らかそうな唇に。
ぷりぷりしてた雅紀の表情が、またほわんと幸せそうにほどけていく。
ちゅっちゅと啄むような口付けが、徐々に甘く深くなっていく。
暁は口付けながら、雅紀の身体をぎゅーっと抱き締めた。素肌と素肌の感触が気持ちいい。与え合う温もりが嬉しい。
……あーもう、俺、大好きだわ、こいつのこと。ほんとマジ、好き過ぎるっつの
「な、な、これ、どうだ?」
暁の熱い吐息が、敏感になった後ろの窄まりにかかる。
……やっ……も……そんなとこで、しゃべんないでってば……っ
雅紀はびくびく震えて身を捩った。たっぷりのローションでベトベトになった場所を覗き込みながら、暁は指で、酷く熱心に雅紀の隘路をほぐしていく。
「なあ、この辺、気持ちいいか? ……んー……こっちはどうだ?」
指をあれこれ捏ねくり回しては、好奇心いっぱいな感じで無邪気に問いかけてくる。
風呂場でもじっくり弄られて、もう気持ち良すぎてのぼせてしまいそうなのに、まともに返事なんか出来るわけない。
「あっきら……さっ……やっもぅ……きて……ぇ……っ」
「まーだだ。もうちょっとな。お、ここさ、すっげーぷっくりしてるぜ」
気になる場所を見つけたのだろう。暁は嬉しそうに呟いて、指をぐにぐに動かした。
「……んあっん……っあぅっ」
突然の強烈な快感に、雅紀は小さなお尻をひくひくさせて、シーツを掻きむしった。
「んーやっぱ、ここ、感じるんだな。すっげぇ可愛い反応」
暁は逃げようとする雅紀の腰をがっちり掴んで離さず、更に指を動かした。
「……あっぁ……っんぅ……っ」
「んー。いい声。その掠れた声がさ、めっちゃクるな」
「だっめ……や……っも、やっだぁ……あきらっさ……ねぇ……っ」
決定的な刺激がなく、じわじわと昂っていく快感は終わりがないようで、溜まりきった熱が解放を求めて、身体の奥で焦れ続ける。雅紀はせつなげに身をくねらせ、暁の方を振り返った。
涙目の雅紀と目が合って、暁はにやりとする。
「もう、無理か? 我慢、出来ねえ?」
雅紀は縋りつくような目で暁を見つめ、こくこくこくっと頷いた。暁はそっと指を引き抜くと
「んじゃ、どうして欲しい?」
雅紀の身体に覆いかぶさって、顔を覗き込む暁は、ちょっと悪い顔をしている。
どうして欲しいも、こうして欲しいもない。焦らされて疼き続ける場所に、暁のものが欲しい。思いっきり突き入れて、掻き回して欲しい。
「……ぉねが……っきて……っ俺、のなかに……っ」
書籍の購入
ともだちにシェアしよう!




