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第30章 哀しい嘘。近くて遠い月1※

雅紀の心は疲れ果てていた。逃げ出すことの許されない異常な状態。薬による強制的な快楽。そして望んでいないはずなのに、心を裏切り悦ぶ身体。 外に救いを求められない状況に、心は内側に向かっていく。自分が全て悪いのだと思い込むことで、この異常事態を納得しようとしていた。 自分は悪いこ。 自分が淫乱だからこうなった。 これは自分が望んだこと。 瀧田は、トリップするような薬を使うのは止めたが、こっそり媚薬は与え続けていた。雅紀の身体が常より敏感なのはそのせいなのだが、雅紀には分からない。 「ほら。胸をいじめているだけなのに、あなたのここはもう涎を垂らしてる。あなたは悪いこなんですよ。だからお仕置きされるんです」 「あっぁ……んー……ぁ……わるい……こ……ぁんぅ」 「そう。雅紀の身体はちゃんと躾をしないと、ますます淫乱になってしまいますよ。恥ずかしい身体のままじゃ嫌でしょう?」 「いや……ぁっ……やっだ……ぁ」 瀧田はまるで洗脳するように雅紀の耳元で優しく囁き、雅紀の両足を拡げて、椅子のひじ掛けの脇についているベルトで足首を固定した。ローターを持ってきて、乳首に押しあてスイッチを入れる。 「あうっ……んぁあー」 「ぶるぶる震えて気持ちいいでしょう?雅紀は下からこうされるのが好きですよね」 弱い振動で乳首を下から刺激してやる。雅紀は腰を揺すりながら喘いだ。瀧田は振動の強さを一段あげて 「ぺニスが震えてますよ。嬉しそうに涙を溢してます。どうです?イケそうですか?」 「ああっ……あっあっ……もっとぉ…」 「おやおや、これでは足りない?もっと強くなぶって欲しいの?」 瀧田は振動を最強にして、赤く充血した乳首に押しあて、もう一方の乳首は指で引っ張りこすりあげる。 「あうっあーーっ……いいっんうっいいーーっ」 「ああ。ぺニスの先がぱくぱくしています。イキたいですか?」 「いぃっ……いきた……ぁあっ……ぃいくっいっちゃぁ……ああーーっ」 雅紀はガクガク腰を揺らすと、悲鳴をあげて欲望をとき放った。出し尽くしてほとんど水のようになった精液が、潮を吹くようにあたりに飛び散る。 「ふふ……上手にイケましたね。ほら見て。あそこにビデオカメラのレンズがあるでしょう?雅紀の恥ずかしい姿、ちゃんと撮ってあげましたよ」 まだ余韻にびくつきながら、陶酔した表情を浮かべる雅紀の顔を、後ろから掴んでレンズに向けさせ 「ねえ、雅紀。貴弘が抱いてくれないなら、君の身体を、抱いてくれる男たちを呼んであげましょうか?君の恥ずかしい動画の上映会も兼ねてね。ふふ。楽しそうですね。早速手配させましょう」 瀧田はうきうきとした顔で、ガックリと弛緩した雅紀をその場に残し、部屋を出ていった。

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