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第39章 優しい月灯りの夜だから1※
振り返って開けっ放しの襖から覗くと、雅紀は洗濯物をたたんでいた手を止めて、きょとんとしている。
「おまえ、仙台ってさ、こっち戻ってから1度も行ってないんだろ?7年ぶりか?」
暁の言いたいことが分かったのか、雅紀はああっと笑って頷き
「んもう。今更聞きますか?それ。大丈夫ですよ。暁さんと一緒に、俺も自分の過去に会いに行くって決めたんだから」
微笑む雅紀に、暁はまだ気になる様子で
「無理は、すんなよ。おまえはおまえのそうしたいタイミングってのがあるだろうし」
雅紀はうなずいて、
「たぶんね。すごくいい機会なんだと思う。俺、自分だけだったら行けなかった。ずっと、ケジメつけたいって思いながら、過去から逃げ続けて、うじうじしてたと思う。暁さんが一緒に行こうって言ってくれたから、向き合う勇気が出たんです」
ちょっと吹っ切れてるような雅紀の表情と口調に、暁はようやくほっとした顔になり
「了解。ただし、少しでも辛くなったり苦しくなったら、絶対隠さないで俺に言うこと。それだけは約束な」
「うん。ちゃんと言うから」
「おーし。んじゃ明日は早起きして出発な。折角行くんだから観光気分も満喫するぞ~っ」
暁は張り切って、また料理に専念し始めた。
雅紀はほおっとため息をつき、手元の洗濯物を震える手でぎゅうっと握り締めた。
「ん……だめ……暁さん…」
夕食と風呂を終え、別々の布団に寝たはずなのに、いつの間にか雅紀の背中には、暁がぺたっと張り付いていた。背後から前にまわされた手が、もぞもぞと雅紀の胸元で蠢いている。
「だめったらだめ……明日、朝早いでしょ…っんっ」
寝間着代わりの薄いシャツの上から、胸の尖りを探り当てられ、さわさわと撫でられて、雅紀は思わず出そうになった声を慌てて堪えた。
「超敏感…」
暁が耳元でわざと低い声で囁く。雅紀はふるっと震えて、顔を背けた。
「お……もう尖ってきた。ほら……ぷつんってなってるぜ」
暁は尚も甘く囁きながら、布越しに存在を主張し始めた小さな果実を指先で摘まむ。
「…ぅんっ……ん、や…」
雅紀は両手で口を覆って声を押し殺した。暁の指が快感の粒をくにくにと擦りあげると、雅紀は身をよじりながら、ふぅともくぅとも言えない声をもらした。
「ほら……可愛い声出てるぜ……これ、気持ちいんだ……?」
雅紀は赤く染まってきた頬も両手で隠しながら、いやいやするように首をふる。
「嘘つけ……。ここ、こうされんの、好きじゃん」
ぷっくり飛び出た果実を、暁は囁きながらシャツごと唇で挟み、舌で掘り起こすように舐めあげる。
「あっんやあーぁ」
ざらついた布と熱絡みつく舌の感触に、雅紀はたまらず大きく喘いで仰け反った。ふぅふぅ言いながら、自分の指を口に入れて、声を出すまいとまだじたばたしている。
「こーら、無駄な抵抗してないで、声、聞かせて?」
濡れたシャツから透けて見える赤い粒を、指でぐにぐにしながら、伸びあがって雅紀の顔をのぞくと、指の間から見える目が、うるうるしている。暁はその目に悪い顔して笑いかけ
「ほんとに嫌?止めて欲しい?」
雅紀の目が大きくなり、やがてせつなげに歪んだ。
「……ぁきらさ……いじわる……だし」
「じゃ、言って、雅紀。どうして、欲しい?」
「…………もっと…」
「もっと、何?」
雅紀はきゅっと目を瞑り、またすぐ開けて潤んだ瞳で暁を見つめ
「な……舐め……て……もっと…」
暁は微笑むと
「よく出来ました。んじゃ、ご褒美、な」
暁の顔が下がっていく。雅紀は次に来る快感に備えて、きゅっと唇を結んだ。
暁の唇が胸の尖りを掠め、更に下へと降りていく。
「……っ……?……っえ…!」
シャツの裾が捲られた。更にその下のトランクスがおろされ、既にほとんど勃ちあがっていた雅紀のものが、ふるんと剥き出しになる。
「……あっあっ……だめぇ!!!」
叫んで飛び起きようとしたが、時すでに遅く、雅紀は自分のものにねっとりと熱く絡みつく暁の口の感触に、声を失い、弓なりに反り返って硬直した。
頭の中が真っ白になる。
暁が自分のものを口に含んでいる。
信じられない。
暁さんにそんなこと、させられないっ。
雅紀のショックに気づかず、暁は先端を咥えた後も、躊躇なく更に奥まで咥えようと身を乗り出した。
雅紀は声にならない悲鳴をあげながら、両手でシーツを掴みしめ、もがくようにして身を起こし、暁の顔に手を伸ばした。
「やっだめっ……んあうっ」
絡みつく唇と舌が、括れの一番敏感な部分を刺激する。雅紀はびくびく震えながら、自分の下腹部を手で押さえた。
気持ちよくて、でもびっくりして、もっとして欲しいのか、やめて欲しいのか、もう何だか自分でも訳がわからない。
雅紀の反応に気をよくして、暁は括れのあたりを舌で何度も刺激した。身をよじる雅紀の手が、救いを求めるように空をかく。
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