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特別番外編『にゃんにゃんにゃんの日』9※
不意に、雅紀がぴたっと動きを止めた。もぞもぞしながら、咥えていた秋音のものを、そっと口から出す。暴発寸前だった秋音は、びくっとして、思わず雅紀の顔を呆然と見上げた。
……なっ。突然、どうした?
雅紀は相変わらずぽやんとした目で秋音を見下ろし、首を傾げて何か悩んでいるようだったが、やがてのろのろと秋音の上からおりた。シーツの上にぺたんと座り込んで、きょろきょろ辺りを見回し始める。
……こら、ちょっと、待て。急に正気に戻ったのか?このタイミングで?
射精寸前だったのだ。必死でイくまいと我慢していたが、もう最後は無駄な抵抗を諦め、雅紀のくれる甘美な快感に身を委ねて、クライマックスを迎えようとしていた。あんな色っぽくて可愛い仔猫に迫られたら、抗えるわけがない。
それなのに……。
……おいおい。この状態で、今度は放置プレイか?
雅紀は今、何故か秋音そっちのけで、一生懸命に何かを探しているらしい。秋音はちょっと情けない気分になって、そろそろと身を起こした。
……いや。思ったより薬がきれるのが早くて何よりだ。うん。
ガチガチになっている己の息子をせつなく見下ろして、秋音は内心ため息をつきながら、自分に言い聞かせた。
それにしても、雅紀の口淫はヤバかった。テクニックが、というより、視覚的な刺激が強烈過ぎる。
……暁のやつ。大人げない仕返ししやがって……。後でどうなるか、みてろよ。
「あきと、さぁん」
すぐ近くで雅紀の声がして、秋音ははっとして顔をあげた。相変わらずほよんとした表情の雅紀が、不思議そうに自分を見下ろしている。
「雅紀。正気にかえっ……」
言いかけた言葉が途切れる。雅紀は手にボトルを持っていた。探し物が見つかったのか。
……っていうか、おまえが探してたのは。
呆然とする秋音に、雅紀は嬉しそうにはにかんで
「ローション、あったぁ」
言いながら、秋音の目の前でボトルの蓋を開け、手のひらにたっぷりとローションをとると、四つん這いで片手だけついたポーズになり、右手を自分の後ろへ伸ばした。
……ちょっと……待て。
例の媚薬の効果は、切れていない。いや、むしろ、さっきより更にやばいんじゃないのか?
再び悩ましいポーズになって、自分の尻に手を伸ばす雅紀の姿に、秋音は口を開けたまま呆然と見とれた。
「んっ」
ローションが冷たかったのか、雅紀は小さく声をあげ、きゅっと顔を顰めた。だがすぐにまた、手をもぞもぞ動かして、自分で後ろをほぐし始めた。
……うわぁぁぁ。待ってくれ。これは本気でまずい。
お尻をつんと突き出して、猫の伸びポーズをする雅紀は可愛い。というかエロい。というか悩まし過ぎて、くらくらする。ちょっと恥ずかしそうに目を逸らしながら、自分の身体をくちゅくちゅと弄っている姿なんて、普段なら絶対にお目にかかれない光景だ。
「…んっんぅ……っん……んっ」
雅紀は小さく喘ぎ、切なげに眉を寄せた。思わず見入っていた秋音は、ごくりと唾を飲み込むと、悩殺ポーズの仔猫ににじり寄った。
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