甘えた声でそう言うと、身を捩りながら、両手で持った脚を更に大きく開いた。誘う雅紀の艶っぽい愛らしさに、くらくらと眩暈がしそうだ。秋音は息を詰め、腰を一気に突き上げた。 「ああ……っ。あっあっ……あーーー」 灼熱の塊が狭い隘路を奥までずりり…っと突き進む。その衝撃に雅紀は堪えきれず大きな声で鳴き、脚から手を離して、秋音の身体にしがみついた。 自分の奥がびくびくと震えているのが分かる。入口近くの前立腺を刺激されるのとは、全く違う快感だった。身体の奥をみっちりと満たされて、秋音が自分の中でいっぱいになる。嬉しくて幸せで溶けてしまいそうだ。 「綺麗だ……雅紀。おまえ、本当に…」 感極まったような秋音の呟きが、心を優しく包み込む。 目に涙を滲ませて、ほわんと微笑む雅紀に、秋音は伸び上がってキスをした。 「おまえは、俺のものだな？雅紀。俺だけの、ものだよな」 「……っぅん…」 うなずく雅紀の目尻から零れた涙を、秋音はちゅっと吸い取ると、止めていた動きを再開した。 小刻みに揺らしながら奥で馴染ませ、徐々に大きく揺らし始める。 内壁を擦りあげられる気持ち良さに、雅紀は声にならない声をあげて、秋音の肩に爪をたてた。 「いい、か？……っ。これは、どうだ？」 抉るように回しながら、抜き挿しを繰り返した。雅紀の中がうねりながら絡みついてくる。 「ああん……っ。あっあっんあ……ん……ぃいっ。あー……っ。んう……っいいっ」 うっすらとピンクに染まった身体を捩り、雅紀が快感に喘ぐ。ぎりぎりまで引き抜くと、今度はじわじわと突き入れていった。 浅い所で小刻みに抜き差しすると、イイところにあたるのだろう。雅紀の声に切羽詰った艶が増す。 「ここ、か？……これ、イイんだな？」 「ぁあん……っ……あっあっぁう……っ」 上から体重をかけて一気に突き入れると、びくびくと雅紀の身体が跳ねた。 ねっとりと絡みつき痙攣しながら締め付ける、熱い肉癖の感触が堪らない。秋音も低く呻きながら夢中で腰を使った。 「んっあぁっ……っ……ぁぁんっ……ぁだ……っめ……やっぁ……へんっ……ぁ…おか、しくぅ……なるぅ……っ」 「……っなれよ……っ。おかしく、なれ……っ。気持ち、いいんだろう……っ」 「いい……っ。ぁっんあっ……っいいっ、あ〜ーっ」 いい。蕩けてしまいそうなほどいい。秋音の動きに合わせて、誘うように腰が揺れるのを止められない。 「おれも、だ。……っおまえ……の、中……っ。すごく熱い……っ。出す、ぞ。中に」 吸い付かれぎゅうぎゅう締め付けてくる感触と、感じきって生理的な涙を滲ませた、悩ましげな雅紀の表情に、もう我慢も限界だった。 雅紀の小さな顔を両手で包むようにして、喘ぐその口を唇で塞いだ。そのままの体勢で腰を突き上げ、ラストスパートをかける。 声を塞がれ散らしきれない熱が、身体の奥で暴れ狂う。雅紀は秋音に必死にかじりついたまま、鼻から鳴き声をあげ続けた。 く…っと呻いて秋音が先に精を解き放った。限界まで膨らんだ熱が一気に弾け、身体の奥が熱い飛沫で満たされる。一瞬遅れて雅紀もイッた。ペニスからの放出ではなく、ドライで達していた。断続的に続く秋音の熱を絞り尽くすように、ぎゅっぎゅっと中が収縮を繰り返す。 絶頂感は長く尾をひいた。全身が浮かび上がって、戻ってこられなくなるような錯覚に、雅紀は鳴きながら秋音にしがみつく。 秋音は唇を解放して、はくはくと息をする雅紀を抱き締めた。 「……っ大丈夫……、か？」 秋音の息もあがっている。雅紀は涙をぽろぽろ零しながら、声にならない声で喘いだ。 「……おまえの、身体、良すぎだ。わるい……。手加減、出来なかったな」 「……っぁき……とさ……っ」 雅紀は秋音の顔に、泣きながら頬擦りした。身体のひくつきが止まらない。硬いままの雅紀のペニスが足にあたり、秋音はちょっと驚いた顔になる。 「おまえ、まだイッてないのか？」 思わず手を伸ばし、雅紀のものに触れると、雅紀はあうっと声をあげて、身を捩らせた。雅紀のペニスは先走りでとろとろに濡れそぼってはいたが、完全に硬いままで射精した様子はない。 さっき、びくびくと痙攣した時に、てっきり雅紀も達したのだと思っていた。 「……中で……イッた……から…」 たどたどしく甘えた声で雅紀が答えた。秋音は首を傾げ 「中で……？」 雅紀は恥じらって目を逸らし 「出さないで、イったから…」 雅紀の言葉に、秋音はしげしげと雅紀のものを見つめ 「そういうのが、あるのか。気持ちよくなかったわけじゃないのか？」 まだ勃ったままのものをじっと見られて雅紀は赤面し、もじもじと手でそこを隠した。 「そんな見ないで、ください…」 秋音は、今度は雅紀の顔をしげしげと見て 「だが……。おまえも出したいだろう？かせ。扱いてやる」 「……っ。い、いい……っこのままで…」 「遠慮なんかするな」