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第61章 堕ちゆく月1※

「ぁあ……っ……んぁっああっん…あぁぁ」 甘えた仔猫のような雅紀の鳴き声が、室内に響く。大迫は慎重に器具を操り、膀胱の手前の前立腺をじわじわと責め続けた。最初苦しいだけだった雅紀の声に、艶が増していく。 「いいか?ん?ここがいいのか?」 探り当てた快感のツボを執拗に刺激しながら、耳元に熱っぽく囁くと、雅紀はぴくぴくと震えて、掠れた喘ぎをあげた。 根本を締めつけられ膨らみきった雅紀のペニスには、尿道を責める為の細い棒が生えている。媚薬に冒された雅紀の身体に、この直接的な刺激はたまらないのだろう。閉じることも出来なくなった口から甘い嬌声を撒き散らして、ただひたすら快感を追う、淫らな生き物になり果てていく。 「ああん……ぁうっ……んぁ…あ……ぃい……いいっ…あああぅ」 「調教し甲斐のある身体だ。もうすっかりこれの虜か」 大迫が含み笑いをもらしながら、呆気なく器具を抜き取ると、雅紀はもどかしげに腰を揺らした。 「……やぁっ……ん……ぁあ…ぁん」 「物足りないか?だがやり過ぎると傷ついてしまうからな。これは少しおあずけだ。上手におねだり出来たら、後でもっと太いのをご馳走してやるぞ」 大迫は使用済みのケースに器具を戻すと、瀧田の方を見た。瀧田は満足そうに笑って 「では今度は後ろを」 「了解だ。どれを使う?」 「お任せします。最高に愛らしくなるやり方で」 大迫は頷くと、抱えていた雅紀の身体をいったんシーツに転がした。中途半端に昂った身体が辛いのか、雅紀はシーツに肌を擦りつけるようにして身を捩っている。 「後ろにも薬を施しますか?」 「いや。完全にイッてしまっては面白くないだろう。少し嫌がるくらいの方が、反応が楽しめる。ここじゃなくてチェアを使おうか」 大迫はもじもじと身を捩っている雅紀の身体を抱き上げて、ベッドからおりると、足を固定出来る仕掛けのついた大きなチェアに座らせた。座面の脇の大きな肘掛けに、雅紀のすらりとした脚を乗せ、足首を固定して肘掛けを上へ持ち上げる。脚を左右に大きく開いて持ち上げられた霰もない格好で固定されると、雅紀の慎ましやかな部分が完全に剥き出しになる。前の刺激でひくついているそこを、大迫はのぞきこむと 「派手なキスマークをつけていた割には、こちらはそれほど使い込まれた感がないんだな」 しげしげと見つめて、指先で蕾の周辺を撫でると、雅紀はあうっと喘いで、身悶えた。 「綺麗な身体でしょう?狭くてしかも素晴らしく感度がいい。中の感触を確かめてみてください」 相変わらず何故か誇らしげな瀧田の言葉に、大迫は苦笑しながら、指先にローションをまぶし、小さな入口に押し当てた。ちゅぷっと音がして、窄まりに指が入り込む。揉み込むように押し込んでいくと、かなりの抵抗感がある。 「たしかに狭いな。ぎちぎちだ」 更にローションを足しながら慎重に指を進め、第二関節まで押し込んだ。 「んっくぅっんー……んう…っ」 雅紀の声は苦しげなのに悩ましい。媚薬の効果がまだ続いているのだろう。すっぽり入った指に、熱い粘膜が絡みつく。 「すごいな。面白いくらいきゅうきゅう締め付けてくる」 ぎちぎちに狭いのに、中の感触は柔らかい。大迫は指を小刻みに揺らしながら、内壁を押し広げていく。傷つけないようにローションを足して、もう1本指を挿入した。開いたり閉じたりしながら刺激してゆくと、ひくつきは更に増し、やがてくぱっと入口が弛んだ。そのタイミングを逃さず、更に指を増やす。3本の指をばらばらに動かし、擦りながら広げていく。 中を探っていた指先が、膨らんだしこりに触れた。 「あっあーっ……んあうっあああっ」 雅紀の声とびくつきが激しくなった。前立腺を探り当てたらしい。2本の指で挟み込むようにして擦ると、雅紀は悲鳴をあげ、がくがく震えながら仰け反った。 「どうだ。よすぎて辛いか?」 雅紀は大迫の問いかけも聞こえない様子で、見開いた目からポロポロと涙を零し、言葉にならない声をあげ続けた。ぱんぱんに張り詰めたペニスは、出口を栓で塞がれている。放出出来ない熱が、逆流して体内を荒れ狂う。 過ぎた快感は苦痛と紙一重だ。1度出させてやらないと気が狂うかもしれない。 「シリコンを外すぞ。いったん射精させて正気に戻らせた方が、面白い反応が見れる」 瀧田は不満気に鼻をならし、小首を傾げて少しの間考えていたが 「いいでしょう。その代わり、射精の後で、前と後ろを同時に苛めてあげてください」 「いいのか?下手すると気が狂うぞ」 「今宵は雅紀の歓迎の宴です。忘れられない夜にしたいのです。多少狂ってしまっても構いません。2度と私から逃げようなんて思わなくなるように、徹底的に快楽を身体に覚えさせてあげなくてはね」

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