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5.鬼課長、どういうわけかラブホで……①

 来栖にラブホテルへ引きずり込まれると、奴は若いくせに(若いからか)手早く勝手に好きな部屋を決めて前払いの料金を来栖の財布から払い、さっさと三階にあるそのムーディーな部屋に俺を連れて行った。俺だって、そういう関係の人間とホテルに泊まるのは初めてではない。しかしこう、いかにもTHEラブホテル! という感じの空間に慄いては、ベッド脇に荷物を置いて服を脱ぎ始めた来栖の横で、どうしたら良いのかと突っ立っていた。そんな俺にクスッと笑んで、上半身裸になった来栖が俺の、上着に手をかけネクタイを解いてくる。 「課長、一緒にシャワー浴びましょ。脱いで脱いで」 「こんな所に連れ込まれた挙句、部下と一緒にシャワーだと? 冗談じゃない」 「部下? ご主人様の間違いじゃないですか。あなたは俺の『オナペット』なんだから」 「お前……いい加減に」 「課長は、課長が部下のものを咥えて興奮して、会社のトイレでオナったこと、皆に知られたいんですか」 「何故それをっ、はっ!!」  来栖が知るはずもない事実に、かまかけに引っかかってしまって頬を染める間にも、来栖はどんどん俺のスーツを脱がせていっては同じく俺の、上半身を裸にさせる。ズボンのベルトに手をかけて、一旦止まってじっと俺の胸元を見つめるから俺は、『胸を見られている』という男としては何の問題もない行為に恥辱を感じた。例の嫌な感じの笑み。 「課長のおっぱい、想像通りエロいです。パフィーニップルってやつじゃないですか、これ」 「うっ、うるさいぞ! 人のコンプレックスを指摘するな!!」  そっと来栖が寄り添って、桃色でぷっくりした乳輪に軽く口付けるから『ひ』と、ゾクッとする。だがそれよりも、やはり来栖はシャワーを浴びることを選んだ様子。またクスッと笑って俺の下穿きも全部脱がせて素っ裸にさせて、自分も脱いでは俺を連れてガラス張りのシャワー室へと連れて行った。 ***  浴室。湯船に湯を溜めている間、湯気の中で来栖は眼鏡を外したおれのケツの穴にシャワーから湯を入れて、何度も何度も簡易洗浄をしている。 「はい、力抜いてー」 「はぁっ……」 「んじゃあ、いきんで?」 「んくっ、」  びゅーっとケツから湯が出てくる感覚が恥ずかしくて、俺は来栖に正面向いてしがみついてはその時の表情を肩口に埋めて隠している。来栖はそれを気にする様子もなく、俺の顔を上げさせることもなくしばらくそれを続けていたが、何度目か(永遠のように長く感じられた)に『よし』といってシャワーヘッドを戻しては、俺をすでに泡だらけになっている泡風呂へと誘った。 「泡風呂ですから、浴槽で全身綺麗にしましょうね、課長?」 「……」 「あれっ、おとなしいなぁ課長。観念したんですか」 「社員たちに、お前とのことを暴露されるわけにはいかない」 「ははっ、そうっすか。なーんだ」  そうだ。俺は脅されているのだ。脅されているからこんな、ケツの洗浄までされても大人しく、湯船に浸かって後ろ来栖、前に俺という形で重なってぬるぬると身体を愛撫されても『はぁ』と悩まし気な息を吐くだけなのだ。来栖はいい気になって、俺の乳首を後ろからピンピンと指で弾いてくる。 「んっv ぁ、ふぅっ……」 「課長、今は泡だらけだから、指だけで我慢ね?」 「なっ、にが、我慢っ、ぃあっv」  キュウっと抓られて高く声を上げると来栖がご満悦、俺を後ろ向かせて唇にキスしてくる。ねっとりとした、舌を絡める甘いキスであった。しばらくちゅくちゅくとキスをして、その間も乳首を苛められながら……キスが終わってぼんやりした視界に映る来栖の男前を、ジトっとにらんで嫌味を言う。 「……お前はペットにキスをするのか」 「えっ? あはは、しますよ俺は」 「この変態」 「こういう状況では、誉め言葉ですねぇソレ」  粗方身体を愛撫されて、半勃ちになってしまった俺と、なぜかこっちも勃起している来栖はシャワーで泡を流しては、やっとのことでベッドに向かう。お互い丸裸で、俺はベッドに仰向けに押し倒されて、そのまま上から重なられる。肌と肌が触れ合って、熱く発熱するようだった。実際に来栖は俺にキスしながら、やつの性器と俺のそれを合わせてごしゅごしゅ擦り上げているから俺は腰が浮く。 「んっ、んぅっ」 「はっ……課長、綺麗です」 「おまっ、え、は……どうして、ふぁっ!?」 「課長のおっぱい、約束通りたくさんたくさん苛めてあげますv」  キスが胸元に順番に降りて行ったと思ったら、乳輪ごとぱくっと咥えて来栖にぢゅうvと吸われてしまう。性器への愛撫と、乳首への愛撫で俺はやっぱり腰を浮かせて『ひくv』と引きつった声を上げ、そのうちだんだん『あ、あーv あっv』とまるで素直なように喘いでしまう。乳頭が、来栖の舌でぐりぐりと責められる。続いてれろれろ乳輪を舐めて、かと思うと乳頭を甘噛みされる。俺の性器からは先走りが零れていて、しかしそれは来栖も同じで、サイズ(主に太さ)の違う二つの性器はお互い熱く張りつめて、今にも暴発してしまいそうである。 「あっ、ひぁっv くるすっv 乳首しつこっ……v」 「んっ、課長のおっぱい美味しいれすv」 「もぉっ、俺、おれは、出っ、出るっ!!」 「俺もです、課長。今日はいっぱいいっぱい、存分に射精してください、ねっ!!」  ごしゅごしゅごしゅ! ぢゅうううv 「はぅっv!?」  とどめとばかりに強く擦られ強く吸われ、俺は来栖と、たぶんタイミングを合わせていたのだろう……ほとんど同時にどぴゅっv と、射精をした。

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