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第5話

「はっ、はっ、、、」 動物を追いかけどのくらいの時間が過ぎたのだろう。 何故だが分からないが今辞めてしまったら一生後悔する。そんな気がした。 暫く走り続けると目の前に大きな湖と滝が現れた。 澄んだ湖は太陽の光を反射し、優雅に泳ぐ色取り取りの魚達が見えた。 動物は湖の中に入り、滝に向かってザブザブと泳いで行ってしまう。 カルマは動物に続いて湖の中に入った。 「ごめんね、魚達。少しお邪魔させてもらうよ」 徐々に湖は深くなり、カルマは意を決して泳ぎだした。 『人間よ』 『人間だ』 『人間がどうしたここに』 夢中で泳ぐカルマには魚達のざわめきは聞こえなかった。 『滝の向こうには“狂獣”が…』

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