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第4話

長い廊下を歩いた後、俺達は中庭にある倉の前へと連れてこられた。 「最近座敷牢に改装したんですよ」 「座敷牢とは風流ですね」 組長とクラブが談笑しているのを俺は仕方なく見ている。 組長が大きな鍵で入り口の錠前を開けていく。 分厚い扉を開けると、少し奥に木製の格子が見える。 「ここだとあの子がどんなに騒いでも周りを気にしなくてもいいし、手を出される心配はないですからね」 「組長さんは随分とこいつの弟君を愛しているんですね」 クラブが、組長に分からないようにニヤニヤと俺の方を振り返るので腹が立って拳を振り上げるが難なくかわされてしまう。 ニヤニヤ笑っている顔が憎らしくて流石にイラッとする。 「んんん~」 倉の奥に進んでいくと、どんどんくぐもった声が聞こえてくる。 「遅くなってしまったね。今日はお客さんが玩具を持って来てくれたからたっぷり遊ぼうな」 「んーんん!」 組長は座敷牢の入り口の鍵をわざと大きな音をたてて開けている。 組長が座敷牢の中に入って行きながら博之に声をかけると、博之は朱色のカバーがかけられた布団の上に目隠しに口に布をかまされた状態で縛られていた。 組長の声を聞いた博之は首を横に振っている。 くすんだ金髪だった髪は、元の黒髪に戻り綺麗に切り揃えられていた。 髪型や雰囲気が義博兄さんにどことなく似ている気がするが、気のせいだろうか。 「苦しかったか?」 「あむぅぅぅ」 組長が口の布を取り去ると、唇を合わせる。 舌を絡ませるくちゅくちゅという音が倉の中に響く。 「んはぁっ…玩具いや…」 組長が口を離すと、博之と組長の口の間が細い唾液の糸が舌を繋いでいる。 小さな声で首を横に降りいやいやと駄々をこねる博之だが、組長は明らかに楽しんでいるのが分かる。 「この玩具がお気に入りだからかな?」 「んひぃぃぃ」 ピンク色の襦袢の裾をめくり上げ、露になったアナルから出ているリングに指をかけると、ちゅぽちゅぽちゅぽという音をたてながら紐に連なったボールが出てくる。 「んひっ!ひっ!」 ボールは大小が交互になっているので、大きなボールが引き出される度に博之から上擦った声があがる。 「んん~。でないぃぃ」 「毎回これが大好きだからなかなか出てこないな」 博之から苦しげな声があがる。 アナルからは野球ボール大のつるつるとした大きなボールが顔を出している。 「も、戻さないれっ」 半分ほどボールの頭が出たところで、おもむろに組長がそれを押し戻す。 それに苦しむ博之のアナルはひくひくと蠢いており、物欲しそうに縁を震わせている。 「んあぁぁぁぁ」 ちゅぼんっ 組長が前触れもなく紐を思い切り引っ張ると、大きな音を立ててボールが飛び出す。 その後から鰻の様な長いディルドーが紐に引かれて出てくる。 「これも私が開発したものですね」 「この子は最近これがお気に入りなんですよ」 「ひぐっ…うぎっ…ひっ、ひう」 玩具が全部引き抜かれると、ボチャンという水音をたてて布団の上に落ちる。 朱色のカバーは所々博之の撒き散らしたモノで濃く色が変わっている。 博之から引き抜かれた凶器をクラブが近付いていき嬉しそうに見る。 「はじめの頃はこのディルドーの半分しか入らなかったんですが、今では全部入るようになりましたよ」 玩具の全長は1mほどあり、長いディルドーの後ろにボールが繋がっているやはり玄人向けのキッツイ玩具だ。 その玩具を全部受け入れさせられる様になったのがよほど嬉しかったの組長はクラブに興奮ぎみに話している。 「や、やっ…だれ…だっ」 「これだけ拡がっていれば大丈夫でしょう」 クラブがの博之のぽっかりと空いたアナルを見ていた。 博之はクラブの気配に目隠しを涙で濡らし、荒い息を吐いている。 孔は長時間の陵辱に閉じる気配がなく、腸液かローションなのか分からない液がトロトロと敷布団に垂れていた。 「ふんんんっ」 「ほら、中が見えないから力を抜いていなさい」 組長が博之の頭を押さえアナルに指を掛けて左右に開くと、先程より内部がよく見える様になってヌメヌメとした粘膜が獣の口の中の様にパクパクと動いている。 相当疲労感を感じて居るのか抵抗らしい抵抗は一切ない。 「いっぱい拡がったね」 「あ、はひぃ」 組長は襦袢をずらし肩に軽く口付けを落とすと、するっと襦袢が落ちて背中が見える。 表れた博之の背中には大きな登り龍と桜が彫られていた。 まだ墨入れの途中なのか色の乗っていない部分がある。 「ここには私の名前をいれようと思ってましてね…」 「ふっ…っ!!」 刺青を見ていた俺に、組長はまた子供のように笑うと博之の色の乗っていない部分を撫でる。 その刺激に弟は恐怖なのか、快感なのか息を詰めている。 組長の所に厄介払いする前に俺の与えた私刑の間に、鞭打ちでの裂傷や根性焼きでの火傷などを負ったせいで汚かった背中も今はそれが綺麗に分からなくなっていた。 「新作が楽しみですな」 「確かにそれだけ拡がっていればすんなり入りますよ」 「それは…凄い!」 クラブが箱から取り出した玩具を見て、組長の鼻息が荒くなる。 箱から取り出した玩具は、子供の腕ほどの太さで全面にびっしりと突起が着いていた。 底の部分にはコの字のハンドルがついていいる。 「今回は工具を参考にしてみたんですよ」 「バッテリー方式なんですね」 「バッテリーは取り外して充電もできるんですよ」 クラブがおもちゃのスイッチを押すとガガガガガガッとモーターが高速で回転している音がして、本体がドリルの様に回転した。 クラブが説明しながらスイッチを一旦切ると、デジカメのバッテリーの様な物を本体から抜き出した。 俺も一応商品説明も見たが実際に動くのは実際目の前で動かしているのがはじめてなので何くわぬ顔でクラブと組長の話を聞いている。 「おにゃか!おにゃか破れる!ご主人様止めて!壊れる!俺壊れますぅぅ!!」 「実験しましたが、頭おかしくなった子は居るけど壊れた子は居ないので大丈夫ですよ」 「そんな!お腹捏ねるのだめぇぇぇ」 博之の叫びにクラブは優しく言葉をかける。 組長以外の声に震える身体を更に震わせる博之のアナルの中では新作の玩具が高速で回転して中の壁を削ぐように刺激しているらしいことが博之の言葉で推測できた。 「これも気に入ったみたいだね」 組長が布団に押し付けられた弟のモノから止めどなく潮と精液を交互に噴き上げているのを見て満足そうに頷いている。   「ん゛ごぉぉぉぉ」 弟から低い声があがり、大きく背中が跳ねると身体から力が抜ける。 それでも玩具の動きを止めない組長に、気絶したであろう博之は面白いように跳ね、潮を吹き続けている。 「流石クラブ様の作った商品…この子も嬉しいのか、いつも以上に噴いています」 「喜んでいただいていて、私も嬉しいですよ」 それからクラブと組長は次にどんな商品を作ろうかという事を話始めたので、俺は早く帰りたいなと思いながら光取りの為の窓から晴れた空を見ていた。

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