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プレゼントクリスマス3

「遅かったな…」 「ちょっとツレの具合が悪くなってね」 俺は急いでエレベーターに飛び乗り、会場に戻ると入口付近に2番目の兄の博英が仁王立ちで立っていた。 普通の人間ならここでビビって動けなくなるのだろうが、俺は何食わぬ顔で返事をした。 「これが終われば本当の意味で仕事納めなのに、お前がなかなか来ないせいで兄貴に睨まれたよ」 「それは悪かったな」 会場の前方には一段高くなった舞台があり、金屏風の前では恰幅のいい男が挨拶をしている。 肝心の長男である義博は舞台の横で出番を待っている。 少し後ろには義博兄さんの代から顧問弁護士になった出水(でみず)さんが控えている。 「しかし、仕事納めには早すぎないか?」 「うちは優良企業だからな。年の瀬くらい取立てなくたって困りはしないさ」 次男は消費者金融業を営んでいる。 まぁ優良企業と言っても分かりやすく言えばヤミ金だ。 取立てに地上げ。 まぁ、ドラマでするみたいな仕事が主な仕事だが今年は焦げ付きも無いらしく余裕そうだ。 義博兄さんはあまりいい顔をしていないが、組の資金の1つになっているのも事実なので黙認している。 「ほら…兄貴の挨拶が始まるぞ」 博英兄さんが顎をしゃくり、前を見るように促すので俺は仕方なく前を見る。 ボーイが盆に乗せて飲み物を運んで来るのが見えたので、片手を上げて飲み物を受け取り景品の箱が入った紙袋を前に持っていくように指示した。 『うちのグループがあるのは皆様のご尽力のおかげであり…』 俺がぼんやりと前を見ていると話はつつがなく終わり、別の男にマイクが渡った。 「やぁ!博光くん」 「え?…あぁ道明寺組長」 挨拶が一通り終わると会場は引き締まった雰囲気から和やかな物に変わる。 後ろから声をかけられその声に振り替えると博之を引き連れた道明寺組長が立っていた。 ブラックスーツに金のネックレスがいかにもな格好で笑うのを必死に我慢する。 「道明寺組長お久しぶりです。随分末の弟を可愛がって頂いている様で、私も安心ですよ。調子はどうだ?」 「ひっ!!」 道明寺組長は女物の着物を着せた博之の腰を抱いてこちらに近付いてくる。 博英が博之に気が付いて組長に挨拶がてら手を伸ばすと博之からは怯えた声が上がった。 「ははは。この前おいたが過ぎるので、それを叱ったらすっかり怯えてしまって」 「そうでしたか」 博英は道明寺組長に、にっこり笑って相槌を打っている。 しかし、イライラとしているのか握った手が震えていた。 一方の道明寺組長は逆にご機嫌な様で金のネックレスのトップ部分を擦っている。 「それではまたゆっくり挨拶をさせていただくよ」 「ええ…弟をよろしくお願いします」 「君はまた頼むよ」 「近々お宅にお伺いさせていただきます。今日の催しには私の店の商品を用意していますので、よろしかったら…」 博英が組長にぺこりと頭を下げると、組長は今度は俺に声をかけてくる。 「ははは。それは楽しみだ」 道明寺組長は機嫌良さそうに去っていった。 博之が尋常じゃないほど怯えていたのが気になるが、すぐにどうでもよくなる。 あいつがどうなろうと知った事ではない。 「チッ…変態オヤジ」 「俺は嫌いじゃないよ…金払いが良いから」 博英は顔は笑顔のまま小さな声で悪態をついた。 俺は命の事もあり、博之を歪んだ愛で可愛がってくれている道明寺組長には感謝しているし勿論上客と言うこともあり博英ほど嫌いではなかった。 「まぁ…あいつの事は感謝してるけど、あの薄ら笑いが気持ち悪い」 博英は小さな声で捲し立てる様に言うが、俺に言わせるなら仕事をしている時の兄達と道明寺組長とはなんら変わりない気がする。 そんな事を言うと腹いせにしたくもない仕事を言いつけられるのが分かっているのでとりあえず頷きもせずに話を聞いていた。 「何の話だ?」 「兄貴…いや、こいつが最近幸せボケしてるって話だよ」 スピーチが終わったので義博が杖を付きつつ近付いてきた。 義博は左半身に大きな火傷があって身体が少し不自由だ。 そのせいで普段から杖を使って生活している。 博英は何食わぬ顔で話をすり替え、俺に矛先を向けてくる。 そんな俺達の会話を義博の後ろに控えている出水さんは表情ひとつ変えずに聞いていた。 「今日紹介したい人が居たんじゃないのか?」 「ごめん義博兄さん。具合が悪くなったみたいなんだ。今度改めて紹介するよ」 せっかくの会合なので命を兄達に紹介すると言っていたのが、命のあの様子では会場に居させるのは難しかっただろう。 博之も来ていたのでここで会わせなくて正解だったかもしれない。 「上に部屋を取ってるから、そこで待たせてるんだ。俺はこの辺でか…」 「そう言わずにゲーム位していけよ。今回の景品は豪華だぞ」 俺は早々に退散しようと身体の向きを変えようとしたところで博英に引き留められてしまう。 嫌な予感しかしない。 「一等は旅行だぞ?」 義博兄さんにまでたたみかけられると俺も断るに断れない。 そのままビンゴ大会がはじまってしまい、そこかしこで同伴で連れてきたであろうホステス達の黄色い声があがる。 確かに段の上に設置された景品はブランドバックなども並んでいて、さながら年末のバラエティー番組の様だった。 俺は参加する気もないので、ぼんやりしていると会は何事もなく終わってしまった。 「ほら…その子に精でもつけてやれ!」 「は?」 俺がぼんやりしていると博英に大きな発泡スチロールを渡されてしまった。 しかも、結構な重さがある。 「肉だってさ!好きだろ?」 「いや…肉は好きだけど…」 「これからそのまま旅行行くからたのんだぞ」 「え!おい!」 そのまま博英が会場から出ていく。 それを追うとクロークからスーツケースを受け取っているのが見えた。 博英の言っていることは嘘では無いようだ。 「相変わらずのあいつは元気だな。俺も帰るが、具合が良くなったら必ず連れてこいよ」 「あぁ…うん」 義博は出水さんに支えられながら会場を去っていった。 俺も二人の兄に促されて会場を後にすることができた。 腕時計をみるときっちり2時間半が経過している。 俺は博英から押し付けられた発泡スチロールを家に届けてもらうよう手配をしてから命が待っている部屋へと急いだ。 ピッ♪ 胸ポケットに入っていたカードキーを差し込むと軽い電子音の後にロックが解除された音がしたのでドアノブを捻る。 「あ"っ、あ"ぁ」 中に入ると独特の熱気が部屋に充満していた。 簡素な部屋なのでバスルームの奥にベットが置いてあるだけなのだが、壁のせいで命の様子は見えなかった。 声の様子ではかなりできあがっているようだ。 「あっ、ひうううう!!」 俺が近付いていくと調度波が来たようで足を大きく開いて逝ってしまった。 命はうつ伏せの状態で腰を高くあげている。 膣圧でバイブが押し出され、リボンのおかけでなんとか抜けずに留まっているという状況だった。 バイブの動きは一番強いものであるというのがウィンウィンという忙しないモーター音で分かる。 命に握らせたリモコンは床に落ちており、命はそれを必死に見えないなりに探している。 「ただいま…命」 「きゃっ!あ"あ"ぁぁぁぁぁぁ」 必死でリモコンを探している命が可愛くて俺は耳元で声をかけてやりながら抜けかけていたバイブを奥まで押し戻してやった。 いいところに当たったのか押し込んだ瞬間に背中を大きく反らせ、身体をビクビクと震わせている。 「孔の周りヌルヌルでふやけちゃったね」 「パパ…リ、モコ…ン!」 「リモコンがどうしたの?」 「あっ、ひゅうぅ」 俺は命の言いたいことが分かっていたが、わざとバイブを浅く抜き差ししながら問いかけてやる。 布製のアイマスクは涙のせいで変色しているし、モコモコのファーで覆われた手錠のファーは水分でモコモコだったものがぺったんこになっていた。 「命…自分の触ったの?手錠の毛がねちゃってるよ?」 「うあ…今おちんちんだめぇ!!」 「何で?牛さんみたいに搾られるの好きでしょ?」 「やぁぁ…いっぱい気持ちよくなったから!もう出ないよぉぉ」 今度はバイブを手で激しく抜き差ししてやりながら、命のモノを牛の乳搾りの要領でしごいてやると呆気なく逝ってしまった。 流石に命の言う通り出すものが無いのか尿道口がパクパクとしているだけだった。 「ふあぁぁぁ…おくち?パパのおくち?ヌルヌルあったかいよぉ!!」 パクパクとしている尿道口に舌を這わせ、そのまま口に含んでやると薄い精液の味がした。 ぷりぷりとした舌触りの亀頭を舐めまわし、玉も手で遊んでやる。 反対の手ではバイブの抜き差しを辞めない。 「…っ!ううっ!!」 命の太股も命の分身もブルブルと激しく痙攣している。 確実に逝きっぱなしになっているのだろう。 もう少し遊んでやるために俺は部屋に置いていった玩具の入った箱を覗きこんだ。 まだ玩具は沢山入っている。 これからどう遊んでやろうかと落ちているリモコンを拾い上げ、スイッチを消してやった。 振動が止まっても命の絶頂は続いて居るのか爪先をピンと伸ばし、胸を反らしている。 少し膨らんできた胸を揉みながら俺は次に何をしようかと考えていた。

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