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正月はお肉5

リビングに戻ると翔が気持ち良さそうに眠っていた。 それに俺と命の張詰めていた空気がゆるむ。 「しょうちゃん寝ちゃったね」 ソファーで寝ている翔を見て命がうふふと笑った。 「れいちゃんまだこわいんだ…」 急に真顔になった命がぼそりと呟く。 俺の手をぎゅっと強くにぎって翔を見つめている。 「着替えてから話してくれる?」 「うん」 命は着物を脱いでパジャマに使っている俺の痛Tシャツを着こむ。 体格差の関係で肩が大きく出てしまいワンピースの様になっているが、命はこのTシャツがいたくお気に入りなので俺もなにも言わない。 「さてと…」 圭介に宣言した通り仕事部屋に移動してきた俺達は翔を挟んでベットに横になった。 夜中に起きて、父親の濡れ場の声を聞くのは忍びないと思ったからだったが3人でベットに居るのも不思議な事になってしまっている。 「れいちゃんが“流れ”になってはじめてのお仕事のとき、ぼくたち襦袢姿で座敷牢屋に入れられてたの。れいちゃんは最初の日に“こわいれいちゃん”になっちゃったんだけど、その時のこと覚えてるんだとおもう」 玲ちゃんは指輪を外すともう1つの人格が現れる解離性同一障害…いわゆる多重人格を患っている。 襦袢姿になると、もう一人の人格の時に起こった事をうっすらではあるが思い出してしまうのだろう。 「れいちゃんがおくすりを飲まなきゃいけないときはぼくが、ぼくがそうなった時はれいちゃんがちゅってしてくれるの」 命は思い出したように語り出し、翔の頬に言葉通りバードキスをする。 翔は相変わらず安らかに眠っているので起きる気配はない。 「ぼくにも使える魔法なんだよ」 命はえへへと笑い俺に手をのばす。 俺はその手を取って、命に習い手の甲にちゅっとキスをしてやるとへにゃっと嬉しそうな顔になる。 「今は大好きなけいちゃんが居るから大丈夫だよね?」 「そうだな…」 命は玲ちゃんを心配しているが、実は命も未だに色々と苦しんでいることが多い。 店でしていた仕事のフラッシュバックがあるらしく突然笑ったかと思うと、泣き出したり、怒ったりする。 それが終わるとぼんやり外を眺めて、自分の指やぬいぐるみを噛んでいる時もある。 俺や玲ちゃんにもそれを見られるのは嫌みたいで、最近ではこっそり薬を増やしているらしい。 それを隠しているつもりなのも切ないが、俺にできることは少ない。 「う~ん」 俺が物思いに耽っていると、俺と命の間から翔の寝苦しそうな声が聞こえる。 「しょうちゃんきもちよさそうだね。おさけおいしかったのかな?」 「ほとんど呑んでたからな…」 翔は頬を紅潮させ、苦しいのか着物の合わせを触っているが上手く着崩せずもぞもぞとしている。 俺達の重い空気も、翔を見ていると和やかになった気がする。 命もそれを感じたのか翔の顔をじっと観察して、たまに頬をつついたりしている。 「苦しそうだから着替えさせてやろうか」 「しょうちゃん汗かいてる」 アルコールのせいで血流がよくなっているのか翔の額にはうっすらと汗が滲んでいた。 シュルッという衣擦れの小さな音では翔は目を覚まさない。 俺は始めに袴の結び目をほどき、続いて着物の腰帯を外していく。 「あ…しょうちゃんたってる」 長襦袢を脱がせ、翔が下着姿になったところで横に居た命が下着の膨らみに気が付いた。 「うわぁ。熱い…ふふふ」 「ん~」 命が下着の上から翔のモノを揉むと、酔っているにも関わらず反応しはじめボクサーパンツのフロント部分がテントを張ってくる。 翔は刺激から逃れようと身体を捻るが俺と命に挟まれているので上手く動けていない。 「パパ?」 「ん?」 命がキラキラした瞳で俺を見てくるので、俺は何を今からしたいのか察してゆっくり頷いてやった。 すると命はパァと嬉しそうな顔に変わり、早速翔の下着を膝までずり下げた。 「わぁ…しょうちゃんのおっきい」 「本当だ。ちょっと被ってるけど大きいね」 下着から出てきた翔自身を見て命が楽しそうに言うので、俺もまじまじと見る。 翔のモノは半勃ち状態だったが、日本人にしてはなかなかの大きさだった。 命以外に男を相手にしたことは無かったが、翔は何故か気持ちわるいと思うことはなかった。 「苦しそうだから、こっちのおようふくも脱がしてあげるね?」 「…ふっ!」 命は翔自身を掴み、優しく撫でたかと思うと余った皮をぐいっと下に引き下げた。 翔はその刺激に小さく息を詰めたが、起きる気配はなかった。 「翔くん起きないと俺達にイタズラされちゃうよー?」 「ん~?」 俺は耳元で声をかけるが、翔は気持ち良さそうに眠ったまま唸るだけだった。 「しょうちゃんげんきになってきたぁ!!」 命は手を上下にさせ翔を大きくさせていく。 先端に水がしみだしてくると命はそれを躊躇なく口に含んで舐めとっていく。 「…っ!!」 「んっ、んふふ、んー?」 頬の内側に擦り付けているのか命の頬が膨らんでしまっている。 はじめてであろう口淫に翔の身体は強張り、息が詰まっているが打って変わって命は楽しそうに翔を舐めて育てていく。 「乳首はやっぱり感じないか…」 「んっ、んむ」 命の頭の上下に身体は反応しているので試しに乳首を弄ってみるが、これにはまったく反応を示さない。 「…んんっ!!」 じゅぅぅぅぅと命に吸い付かれ、翔の身体が小さく跳ねる。 「んあー」 「久々だったのかな?プリプリだね」 命が口を開くと、ドロッと粘度の高い精液が口の中に充満している。 舌を動かしてそれを味わっているのか精液の下から現れる舌の紅さが際立ってより一層厭らしい光景になっていた。 「飲んであげなさい」 「ん!」 俺が指示を出すと、命は口を閉じてこくんこくんと飲んでいくが突然思い立った様に翔の顔に近付いていく。 それを見守っていると、唇に吸い付いた。 「ん"ん"?」 くちゅくちゅと舌が合わさる水音がするが、まだ命の口の中には翔が出したものが残っていたのか翔が眉を寄せる。 しかし、美味しくないであろうそれを翔は命の唾液と一緒に飲み込んでいるのか喉が上下に動いている。 「しょうちゃんにおすそわけー」 「命?まだ翔ちゃん元気なままだよ?」 俺が指差す先ではまだ翔のモノは再びうっすら反応をしはじめていた。 「翔ちゃんまだ足りないみたいだから、これ使ってあげようか?」 「ぼくそれしらない」 「命は新作ばっかりだもんね。これは初心者向けだよ」 俺が取り出したのはエネマグラだった。 命には玄人向けの商品を試してばかりいたが、こういったスタンダードの物は使った事がなかった。 それを命に渡してやると、不思議そうに見ている。 「括約筋の動きで勝手に気持ちいいところに当たるんだ」 俺は手に出したローションで翔の孔の上をなぞる。 アルコールと射精のせいで力の抜けている孔はあっさりと俺の指を飲みこんだので中にローションを塗り込んでやった。 「本体にもたっぷり塗って、ゆっくり入れると…」 「んっ…」 俺が命に見せるようにエネマグラを翔のアナルに押し付けると、ローションの滑りを借りてスルンと中に飲み込まれていった。 「あ、かってにうごいてる!」 しばらくすると、中に入っていったエネマグラが中でぐいぐいと動いているのが玉にのびてきているエネマグラの端の動きで手に取るように分かる。 命はそれを見てエネマグラの動きをじっと観察している。 「まえをさわったらどうなるかな?」 「お尻きもちいいからまたでちゃうね!」 俺はまだローションで滑る手で完全に勃ちあがった翔のモノを掴む。 それを上下にしごくとローションのぐちゅぐちゅという派手な水音が部屋に響いている。 「しょうちゃんきもちいいんだ。こし浮いてきた」 「また逝っちゃうのかな」 腰がどんどん浮いてきたと思うと、俺の手の動きに合わせて腰を振っている。 俺はそれが楽しくて手を早めてやる。 「んっ!ふっう…!!」 首を反らして逝ってしまった翔の精液は2回目だというのに結構な距離飛んでしまった。 「しょうちゃん溜まってたんだね。まだドロドロ」 シーツに飛んだモノを命が指先で掬い上げ、その指先を口に含んだ。 翔の身体はひくひくと快感に震えているが、エネマグラの影響なのかまだ元気に勃ち上がったままだ。 「どれだけ出るか試してみようか」 「うん」 それから命にもエネマグラを入れて翔を搾り取ったのだが、その間翔は1回も起きることはなかった。 こんな無防備でよくそっち系の人間に手を出されなかったものだと変に感心してしまうほどだった。

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