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サプライズバースデー7
俺と翔は家に帰ってくると、珈琲を飲みつつ先程買ったものや次のクールのアニメについて話していた。
「ただいま~!!」
「おかえり」
「命くんおかえり」
「しょうちゃん!」
習い事から帰ってきた命は、翔が居ることに喜んでくっついて離れなくなってしまった。
翔もそんな命の行動に、まんざらでも無い様子だ。
それは単純に、命の事を弟みたいで可愛いと思っているからだけではないのを、俺は知っているがあえてその事は口にしない。
「しょうちゃん今日は泊まっていってくれる?」
「うん…家に連絡したよ」
「えへへ」
お子様二人は実に仲良さげに話をしている。
翔は隠しているのだろうが、小さい子が好きなことはSNS等を見ているとすぐに分かった。
俺がこっそりやっていた同人サークルのファンらしく、最近ではあるが相互申請が来ていたことで気がついた。
翔くらいの年代の子は個人情報が割りと簡単に手に入り、それに対する危機感も非常に薄い。
産まれたときからネットが普及している弊害とも言える。
そのお陰で命が居た“質屋”の様な商売が成り立つのだが、翔には少し用心するように言わなければならないとは思っていた。
しかし、そんな無用心さは“狼”も同じらしく俺でもある程度の情報収集ができた。
命の時とは大違いだと思いながら大きな溜め息が出る。
でも、この様子なら玲ちゃんの誕生日までには途中報告ができそうだとは思った。
「はぁ…俺も仲間に入れてくれ」
俺は、キッチンテーブルからお子様二人が居るソファーに腰かける。
「パパ!」
「命は本当に翔がお気に入りだな」
命が嬉しそうにこちらに微笑むので頭を撫でてやると、猫の様に掌に頭を擦り付けてくる。
犬のぬいぐるみが大好きな命だが、本人の仕草は猫っぽい。
玲ちゃんに質屋を卒業してからはじめて会いに行った日も、猫の様に俺に隠れて警戒していたことを思いだす。
「美世さん、美世さん?パパさん!」
「え?!」
「命くんの頭ぐちゃぐちゃです」
翔に声を掛けられ我にかえると、命の茶色くふわふわのくせ毛は俺のせいで色々な方向に飛び跳ねている。
「おっと…スマン」
「考え事ですか?」
「んー?命は猫っぽいなぁと思ってね。翔は犬っぽいよ」
「えっ、わっ!!」
命の髪を直してやりながら、今度は翔の頭を掻き回す。
少しパサついた人工的に色が変えられている髪を撫でながら、そう言えば花吹家の人間は何だか犬っぽいと思う。
圭介はドーベルマン、翔はゴールデンあたりだろうか。
そして玲ちゃんはお洒落なトイプードルに見せかけたプードルだろう。
今はトイかもしれないが、欧米人の遺伝子は本当に侮れない。
本人は不本意だろうが、身体が大きくなっていく可能性は高い。
大きくならなかったのなら、トイに訂正しようと心の中で誓った。
「よしよし」
「うわっ!!」
翔を撫でつつお子様二人を持ち上げ、膝の上に乗せる。
家ではいつも命が膝の上に居るので手持ちぶさただったのだ。
流石に俺の行動に驚いた翔は身体を硬直させている。
チュッ
「ふふふ。翔ちゃんにも~」
「わっ!命くん!!」
俺が翔の腹に手を回し、肩に顎を乗せると命の顔が近づいてきて可愛いリップ音を立てて俺の唇にキスをしてくる。
悪戯っぽく笑うと、今度は翔の頬にキスをしている。
それに驚いた翔は命から身体を離すが、そうすると必然的に俺に身体を預ける事になる。
「うん…ちょっとならいいよな」
「は~い」
「え?何か言いました??」
俺がぼそりと呟くと、聞こえてないはずの命が元気に手をあげて微笑んだ。
当の翔は聞こえて居なかったようで、不思議そうに俺と命を交互に見ている。
「えへへ~これ美味しいですねぇ」
「それはよかった」
頬を酒のせいで上気させた翔は上機嫌だ。
酒に弱い翔を色々言って丸め込んでワインを飲ませた。
翔がグラスをあける頃には、もう酔っていて上機嫌だった。
「しょうちゃん。もうよってるかな?」
「命…どうせ覚えて無いから好きにしていいよ?」
俺の声に命の顔がぱっと明るくなり、ウキウキと翔の手を引いて寝室に連れていった。
「ちょっ、命くん!」
「しょうちゃんのげんきー!!」
俺が食器などを片付けを終えて寝室に向かうと、既に命と翔が戯れていた。
非力な命にジーパンを奪い去られ、下着姿にされた翔は酔っているのに凄く動揺している。
しかしあと一息といったところだろう。
「大人しく処理してもらいな?この前も気持ち良かっただろ?」
「このまえ??」
俺が翔の後ろに回り、両腕を取り上げる。
以前の事は全く覚えて居ないのか俺の問い掛けにも不思議そうにしている。
「ん?何でもないよ?」
「んっ…んふっ」
俺は誤魔化すために翔に顔を近付けて舌を絡める。
上着をずり上げて胸を出すが、色は肌色で本当に他人を知らない身体なんだなと改めて思った。
「んむっ!!」
翔の身体がビクンッと震えた。
視線を移すと命が翔のモノをパンツから取り出していとおしそうに撫でて居るところだった。
「ふあっ」
「ほら…翔。こっちに顔向けて?」
命が翔の余っている皮に舌を潜り込ませ始めた頃、気持ち良さそうな吐息が漏れ始めるので顎を取って再び舌を絡ませてやる。
小さく身体を震わせているのを見ると、きちんと気持ちいいみたいだ。
「んむっ、ちゅっ…パパァ」
「どうした?」
「もう…お腹切ないよぉ」
命が口から離したモノを律儀に手で扱きながら俺に訴えかけてくる。
俺は笑いを堪えつつ、翔を寝かせる為に後ろから身体をずらす。
ベットに仰向けになった翔は薄い腹を小さく震わせ感じている様だ。
「ほら命こっちに跨がって?」
「うん」
命の服を全部脱がせ、翔の腹に乗せる。
既に命の孔は準備万端とでも言うように緩み、ヒクヒクと収縮している。
「ひゃっ!う、ううん」
「ローションボールだよ。溶けるまで掻き回してやるな?」
命の孔にサイドボートから取り出したローションボールを押し込み、溶けやすい様に指を動かしてやる。
ぐぼぐぼと音がする頃には命の身体はへたりと翔の腹の上に突っ伏していた。
命は目がトロンととろけ、口が寂しいのか親指を小さな子供のように吸っている。
それを上から見ていて興奮したのか翔のペニスは更に上を向いて震えていた。
「俺の指を締め付けてないで、翔のを食べてやりな!」
「ひゃっ!!!」
命の脱力している身体を持ち上げて、素早くコンドームをつけた翔の上に乗せると自分の体重でどんどん下に落ちていく。
「ふうんんん」
命の腹に全部収まった頃には、命の身体はビクビクと反応していた。
最近玩具でばかり相手をしていたせいで、生身は感じすぎてしまうのかもしれない。
翔の腹には命のせいで、本当に小さな水溜まりができたが俺は見て見ぬふりをした。
「ほら頑張れ!」
「う、うん」
命の尻を軽く叩くと、のろのろと腰を浮かせて動きはじめる。
背中の傷跡が加虐心を掻き立てる。
ぱちゅん、ぱちゅんっ
命と翔の肌がぶつかり合う音を聞きながら、俺は翔の足を開かせその間に身体を滑り込ませた。
“狼”によって開発途中の孔にローションボールを数個押し込む。
「しょうちゃ…きもち?」
「ふっ、うっ」
必死に自分の気持ちよさを追っている命からはぐちゅぐちゅと厭らしい音がしている。
翔のモノを飲み込んだり、吐き出したりしている孔を横目に翔の孔からはローションが溢れ出してくる。
「そろそろかなぁ?」
「ううっ!!」
「あん…しょうちゃんのおっきくなったぁ」
孔に指を差し込むと、命の反応が変わる。
俺はそれに気を良くして翔の孔を弄くり始める。
「あむっ…しょうちゃ!パパァ」
「翔もお尻で逝きそうだよ?命も一緒に逝け」
「うん…うん!ぼくぅイッ、イウゥゥゥ」
俺が翔のある一点を押した瞬間、翔のを身体がビクビクッと震えた。
俺とキスをしながら翔と一緒に逝った命は余韻に身体を震わせている。
命の孔は翔を締め付けて、精を吸い付くすかの如く収縮を繰り返していた。
本当は、何もするつもりは無かったのに今日は無用心な翔が悪い。
しかし、まだ翔に悟らせる訳にはいかないので挿入は我慢せざるを得ない。
俺はそのイライラを命の乳首をつねり、翔の孔を乱暴に掻き回すことで紛らわせた。
お子様二人の喘ぎ声を聞きながら夜は更けていった。
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