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狼は腹の中

現在、俺の目の前では泥酔した翔が機嫌良く笑っている。 「あはは。今日も呑みすぎちゃったなぁ」 「そうだな翔はもう少し警戒心を持った方がいいと思うぞ?」 「警戒心ですかー?」 上機嫌で首を傾げる翔に毎回ながら酒のせいではない頭痛がしてくる。 一応、俺の事は親戚とか身内位に思ってくれているのだろうがそれにしても警戒心がなさすぎだ。 「うーん。これは据え膳か?」 「すえぜん?」 「まぁいいか…」 ほんのり上気した頬に、俺が居ない間に命と風呂に入ったのか俺のオーバーサイズのTシャツを着ているのにもそそられる物があった。 色々考えることがバカらしくなって、俺は翔に近づく。 「まぁ、命の要望が叶うまでは俺が面倒見てやらなきゃな」 命は店で知り合った翔の後輩をいたく気に入って翔とくっつけようとしているようだ。 その為、その後輩の理とやらを目下捜索中なのだが見付かるまでは俺が翔の身体の面倒を見てやらねばならないだろう。 酔いでニコニコとしている翔に顔を近付けると条件反射の様に目を閉じる。 そのまま口付けてやると舌を絡ませてきた。 「ふぁ」 「だいぶこなれてきたな」 とりあえず圭介をお子様達の寝ている部屋に放り込むため翔を一旦待たせて圭介を担ぎ上げる。 そのままお子様達が寝ているベットに圭介を置いて俺は部屋を後にした。 リビングに戻って来ると、とろんと眠そうな翔がクッションを抱いて座っている。 「こりゃ喰われるわ…」 俺はそれを見た瞬間に米神を押さえた。 翔は一般的な何処にでも居るような大学生だし、顔も失礼な話だが一般的だ。 しかし仕草や言動に隙があって何処か危なっかしいし、父親譲りの少しチョロいところがある。 しかも今時の子にしては擦れてないところがアンバランスなのだ。 「翔…ベット行こうか」 「はーい!」 俺が抱き上げてやると、酔っぱらい特有の楽しそうな雰囲気になる。 俺は博英の仕事を手伝う様になってから性的関係に不自由した事はない。 命を取り戻してからは尚更だ。 命の事は大切にしたいと思ってはいるが、一方ではいつも滅茶苦茶に請わしてやりたいという衝動にかられる。 そのせいで抱き潰してしまう事もあるが、命はそれを健気に受け止めてくれるので感謝している。 そんな命以外で男を抱くと考えた事はなかったが、実際に相手をしてみるとこれが中々面白い。 「まぁ、一番は妊娠だな」 「にんひんれすかぁ?」 俺の独り言が聞こえたのか、ケラケラと笑う翔の頭を撫でてやる。 博英の仕事を押し付けられる上で、一番厄介なのが店に居る女の子達だ。 既成事実を作り、俺の財産を狙う野獣と化した女の子達に俺は何度も危ない目に合わされた。 その点男の翔ではその心配は要らない。 「命は何度も孕ましてやりたいと思うけど、翔も理くんがそんな相手だといいな」 「理はそんなんじゃないですよぉ」 俺がそう言いながらベットに下ろしてやると、翔は少し拗ねた様に顔を背ける。 頬を膨らませる仕草などあざといとしか言えない。 「理は可愛い後輩なんです!キスとか考えられません!」 「うーん。翔はもう童貞でも処女でもないのに、まだまだウブだな…」 俺はキスより先の話をしているのに、的はずれな事を言っていて少しおかしい。 「じゃあ、俺とのキスは?」 「うー。パパさんともはじゅかしいです!!」 だいぶ呂律も回らなくなっている。 顔を手で覆ってしまったので、これはさっさと落とすに限るなと思いその手を取って再び口付けた。 くちゅくちゅと水音が部屋に響く。 命の小さな舌と違い少し薄い。 「よしよし。舌も絡めて偉いね」 「俺…いい子?」 「うん。とってもいい子だよ」 きちんと舌を絡めて来たことを誉めると、少し誇らしい顔になる。 翔は先輩の学のせいで酔うと幼少期のトラウマが呼び覚まされてしまう。 この状態の翔は相手の言うことをなんでも聞いてしまうのだが、今回は好都合なので好きにさせて貰う事にする。 「さぁ…洋服脱ごうか」 「うん」 俺がTシャツとハーフパンツを脱がせてやると、程よく引き締まった身体が露になる。 命の身体は翔と同い年だが成長が止まっているせいで子供体型なのだ。 現在は痩せて肋骨などが浮き出てしまっているが、それと比べるとやはり翔の身体は男の身体そのものである。 「えへへ。くすぐったい」 「お腹気持ちいい?」 俺は犬にでもするように腹を撫でてやると、翔はクスクスと笑い出す。 少し柔らかな肉の感覚に俺も楽しくなる。 「ふぇ!!」 「大丈夫…今から気持ちよくしてやるから」 腹から手を下にずらして陰毛を撫でる。 命には生えていないので、ザラザラした手触りが新鮮だ。 そのままぺニスを手に取り、ゆるゆると刺激してやるとどんどん熱が集まってくる。 「気持ち悪いかと思ったけど、改めてやると楽しいな…」 「ひぅ!!」 昨日は勢いのまま翔を抱いたが、改めてしてみると中々楽しい。 俺は手を輪にして上下に擦ってやると、ペニスがどんどん硬度を持ちはじめた。 親指で鈴口を擦ってやるとぬるぬるとした液体が溢れてくる。 直接的な刺激が気持ちいいのだろう腰が跳ねた。 「命としたんだろ?」 「え?」 俺が耳元で囁くと、翔の動きが止まった。 住居の方には至るところにカメラが仕掛けてある。 俺が居ないときの命の動きを把握するのも勿論だが、いつ撮影のチャンスがあるか分からないからだ。 昼も命のリードで良いようにされていた翔の様子はきちんと監視していた。 そんな事を知らない翔の目は完全に泳いでいる。 「気持ちよかっただろ?」 「えっ…あっ」 括れを重点的に弄ってやるとまた身体が跳ねている。 腹筋もピクピクと動いているし、あと少しで達してしまいそうだ。 「先走り凄いな」 「あ…ぁ」 手を止めて先走りでベトベトになった手を見せ付けてやると、名残惜しそうな声が漏れる。 「んっ!」 「今日は入れないから大丈夫だよ」 流石に学に慣らされていたとはいえ、昨日処女を喪失したばかりの翔に挿入するのは気が引けた。 俺はジャージをずらすと自分のモノを取り出して翔の足を持ち上げる。 足の間に擦り付けると、翔のモノと擦れて気持ちがいい。 「体制変えるぞ?」 動きにくさから翔の後ろに回り、また足の間に入れる。 命程ではないが、柔らかな太股に包まれぺニス同士が擦れる刺激が気持ちいい。 翔は身体を丸めて刺激に耐えている。 後ろから見ると、孔がひくひくと物欲しそうに収縮しているのが丸見えだ。 「翔欲しいの?」 「えぁ!!」 親指で孔を左右に伸ばしてやると、ひくひくと肉が震えているのが分かる。 そのまま孔の周りを指でなぞってやると、きゅっきゅっと何かを求めて蠢いていた。 「孔凄いことになってるけど、どうした?」 「!!」 モジモジと手を握ったり、ほどいたりしているのを見付けて俺はニヤリと笑う。 孔を指先でなぞるように撫でてやると肩がぴくんと跳ねたのを俺は見逃さなかった。 「んん…」 「中凄いぞ?」 人差し指をゆっくり孔に沈めてやると、待ってましたとばかりに指を締め付けて絡み付いてきた。 ここまで開発されれば一人で発散するのも大変だろうとぼんやり思う。 「パ…パさ?」 「どうした?」 何となく言いたいことは分かって居たが、俺はニヤニヤとその先の言葉を待った。 しかし中々踏ん切りがつかないのか口をモゴモゴとさせている。 その間に指を2本に増やして良いところを探してやる。 「うひぃ!!」 「ここか?」 指に固い物が当たり、そこを指の腹で押し込んでやると目を白黒させている。 前立腺を見付け、そこを執拗に責め立てた。 「やっぱり、前立腺を擦ると元気になるな」 「やっ…そこ…」 反応しているぺニスを自分のぺニスごと掴み上下に擦る。 指も緩めずしつこく前立腺を責めた。 「おねが…中…」 「膣がどうした?」 「くひっ!!」 胎内で肉が大きく動いてそろそろ翔も達しそうだ。 俺は指を止めて、ゆっくりと引き抜く。 完全に抜ける前に指を開いてやると、孔は先程の刺激の余韻に痙攣していた。 「なかにください!俺…おかひくなる!!」 「ふぅん」 我慢できなくなった翔が叫んだところで、俺はかかったと思った。 「へぇ。翔は男の子なのに、そんなに中に欲しいんだ?ふぅん…男の子なのにねぇ…」 「くっ…」 俺はわざと煽る様に言ってやると、恥ずかしそうに目を瞑って耐えている。 そこにぺニスの先端を擦り付けると、孔が必死に刺激を求めていた。 学にここまで仕込まれてた翔は本当に迂闊だと思う。 俺はさっとコンドームを装着してローションを自分のぺニスに垂らす。 ローションを全体に馴染ませると再び孔に宛がう。 「いくぞ?」 「ふっ…いぃぃ!!」 命の場合は一気に押し込むように挿入するのだが、翔にはゆっくりと肉を割り開く様に押し進んでいく。 道具で慣らされていたとはいえ、昨日はじめて生の肉棒を受け入れた孔は俺を押し出そうと必死に蠢いている。 「しょ…少しゆるめろ」 「む、むり…そんなこ…」 力任せに締め付けてくる肉壁に押し潰されそうで俺も辛いが、翔も辛いだろう。 力を抜くように言うが、まだ力の抜き方も分からないのか軽くパニックになっている。 「一回抜くぞ?」 「ふあぁぁぁぁ」 俺が腰を引いたところで、翔の身体が大きく跳ねた。 シーツに液体が落ちるパタパタという音が聞こえたので、覗きこんでみると精液が水溜まりになっている。 抜かれた衝撃で逝ってしまったのだろう。 今日は無理かなと思って残りの部分も引き抜く。 半分も入ってはいなかったが、昨日が無理をし過ぎただけだ。 「お疲れさま…もういいよ」 俺がポンポンと頭を優しく叩いたところで、全身の力が抜けて呼吸がゆっくりになった。 孔に薬を塗って服を着せてやった。 中途半端な刺激で溜まった熱を冷まそうと俺は仕事でもしようと部屋を出た。

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