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はじめての嫉妬

「ひろみつさぁん」 「どうした?」 ぼくが名前を呼ぶと、博光さんはタブレットから顔をあげてこちらを向いてくれた。 ぼくはそれが嬉しくて博光さんの太股に乗せていた頭を起こしてにっこりと笑ってみせる。 そんなぼくの顔を見た博光さんはふっと笑って頭を撫でてくれた。 「えへへ」 頭を撫でられたのがまた嬉しくて今度は声が漏れてしまう。 博光さんはいつも優しいけど、今日はもっと優しい気がする。 もしかしたら、ぼくのわがままも聞いてくれるかもしれない。 「あのね…最近してないからね…ひろみつさんのがね…ほしいなぁって」 ぼくはモジモジと指を動かしながら言ってみた。 博光さん曰く、ぼくには羞恥心という物がないらしい。 確かに今指を動かしてるのは恥ずかしさからではなく、断られるかもしれないと言う不安を誤魔化す為だったりする。 博光さんはセックスになると、途端に意地悪になるので最近博光さんを感じていない。 「ならベット行くか?」 「いいの!?」 「もちろん」 博光さんはタブレットを机の上に置いて立ち上がる。 ぼくをひょいっと持ち上げてベットルームに移動しはじめたので、ぼくは嬉しくて博光さんの首にぎゅっと抱き付く。 目の前の耳をぱくっと口に含んで甘咬みをすると博光さんが背中を撫でてくれる。 ぼくはとってもとっても嬉しくて更に首に回している手に力を込めた。 「んっ、んはっ、んちゅ」 「ちゃんと息を吸わないとへばるぞ」 ベットルームにつくやいなや、ぼくは博光さんにキスをした。 早々に博光さんに舌を絡められ、口を離すとやっと息を吸うことを思い出して大きく息を吸う。 数回大きく息を吸うとまた博光さんと舌を絡ませる。 口の端からくちゅくちゅと水音がしているし、博光さんの唾液を飲み込むのがとっても嬉しい。 ぼくは相当興奮しているせいか鼻から息を吸うことすら忘れてキスに没頭してしまう。 「えぁっ」 「ははは。凄い唾液…」 博光さんと久しぶりのキスのせいで口の回りはお互いの唾液でベトベトだし、舌を掴まれると唾液がポタポタとシーツの上に落ちる。 博光さんのもう片方の手が服の裾から侵入してきた。 ほんのり温かな手の温もりに、期待からかブルリと身体が震える。 「なんだ…期待してんのか?」 「あぅ」 服の裾から侵入してきた手はぼくの乳首を捕まえて、遊ぶみたいにコロコロ転がしたり時折ぎゅっと潰したり刺激を与えてくる。 その刺激にお腹にどんどん気持ちよさがたまって来て更に唾液が出てきた。 「ひっぃぃぃ」 「ほらゆるんでるぞ…頑張って締めないと俺が気持ちよくならないだろ?」 指が孔を刺激するブチュッブチュッという下品な音がする。 ぼくは博光さんの指が与えてくれる刺激が嬉しくて自然に腰が揺れ、メスネコみたいにお尻を高くあげていた。 「自分で広げてみせて?」 博光さんに言われた通り孔の縁の肉を掴んで左右に広げる。 指先に孔がヒクヒクと博光さんを欲しがっているのを感じるし、ちらりと見える博光さんのスラックスのフロント部分は膨らんでいるのをみるとたまらなくなってしまう。 ゴクンと生唾を飲んでしまったのを博光さんは分かっているだろう。 「こら…命の役割はなんだ?」 「あっ、あん…ひろ、ひろみつさんのペニスケースです」 膨らんだスラックスに興奮したぼくが勝手に孔を弄りはじめたので、手を押されられてしまった。 孔が疼いてしかたなかったがぐっと我慢する。 「や、やぁぁ。お尻…お尻してよぉ」 「本当に勃起しなくなったよな」 博光さんはぼくの腕を片手で頭の上に拘束して、反対の手でぺニスを刺激してくる。 人差し指と中指の間に挟まれて上下に擦られると気持ちいいけど勃起しなくなったペニスには少々物足りない。 それでも腰をつきだして刺激を受け止める。 「舐めていいよ」 腕の拘束を外されたかと思うと、博光さんはスラックスを寛げてズルリとぺニスを取り出しぼくをお腹の上に乗せてくれた。 シックスナインの格好でお腹に乗せられたので目の前に博光さんのペニスがあってまたしてもゴクンと生唾を飲み込んだ。 そろっと舌を伸ばして舌先がペニスに触れた瞬間、腹から快感が押し寄せて来て腰が跳ねる。 「何だよ…舌が当たっただけで逝ったのか?ならこうされたらどうなるかな?」 「ひぃ!!」 博光さんの笑いを含んだ声と共に、孔に生暖かい舌が侵入してくる。 ぐにゅぐにゅと縦横無尽に舌が孔の中を刺激してくるので、身体はそれを喜んで締め付けてしまう。 ぼくは目の前のぺニスを口に入れただけで、またしても絶頂を迎えた。 中々動かないぼくに、博光さんは頭を掴んで上下に動かしてくれて喉に亀頭が当たって反射行動でえずくがお構いなしに頭を動かされる。 苦しいけど嬉しくて懸命に舌をペニスに絡めた。 「腹の上がびちゃびちゃだ…」 「えぅ…」 ようやく顔を引き上げられた頃には、ぼくの出した透明な液体で博光さんのお腹に水溜まりができていた。 なんとか吐かずにはすんだが、頭は酸欠で既にぼんやりとしている。 それでも名残惜しくて舌を亀頭や竿に這わせて味わっているとまた頭を撫でてくれた。 「やだ…ひろ…はやくぅ」 博光さんは孔を指で弄りはじめ指を動かすぶちゅぶちゅという音がするが、ぼくは物足りなくてお尻をつきだしておねだりする。 指が気持ちいいところに当たる度に、博光さんのお腹には新たな水溜まりができる。 いつもだともっと焦らされるのに、今日は体勢を変えて向き合うような体勢になった。 「ふぁぁぁぁ」 「どう?」 お尻を掴まれたかと思うと、そのまま前触れもなくぺニスを中に押し進められる。 久々の挿入に吐き気が込み上げてくるのをぐっと我慢をするが、そのせいで身体に力が入って博光さんのぺニスを締め付けるので吐き気と気持ちよさが交互に襲ってきた。 喋ると吐いてしまいそうなので、感想を聞かれても必死に頷くことしかできない。 「ひっ!」 「ぴったり納まったな」 お腹がいっぱいなのに、更に奥に押し込まれたせいで小さく悲鳴が出る。 痛い、気持ちいい、気持ち悪い、嬉しい、苦しい…色々な感情が溢れてくるがゆるゆる抽挿されるとやっぱり嬉しさが勝って自然と口の端が上がってきた。 ぼくはもっと動いて欲しくて博光さんに手をのばしたらキスされる。 博光さんの長い舌がぼくの舌に絡んでくるが、ふと違和感に気がつく。 博光さんの舌ってこんなにモコモコしてただろうか。 それに、博光さんの身体もこんなに柔らかかっただろうか。 昔の博光さんならぷにぷにと柔らかかっただろうが、今の博光さんは筋肉質なので程よい弾力のはずだ。 「ひろ…みつ…さ??」 頬を触ろうと手を伸ばしたが、求めている温もりはなかった。 スカッと空を切った手に当たるのはさらさらとしたシーツで、ぼくは驚いて起き上がる。 「あれ?」 回りを見渡してぼくは状況が分からず首を傾げる。 さっきまで博光さんに抱かれていたはずなのに、今はマンションの博光さんとぼくのベットの上で1人だ。 腕には犬のぬいぐるみが居て、耳は唾液で濡れている。 「うそ…」 ベットを降りて博光さんを探しに行こうにも下半身の感覚がなく、立つこともままならない。 なんとかベットから落ちる様に降りてクローゼットまで這って行く。 少し扉を開いて姿見の前に後ろ向きに座り込む。 膝を立ててお尻のお肉の片方を掴んで引っ張る。 鏡に写し出されたのは、孔の回りが赤くなってヒクヒクと収縮している陰部で若干腫れている様にも見えた。 太股に粘着質な液体が乾いたカピカピとした跡があるのになんとも言えない気持ちになる。 「ひろみつさ…どこ…」 ぼくは力の入らない下半身に不安を覚え、博光さんを探す。 何度かゆっくりと立ち上がるも数歩で転んでしまって、歩けない恐怖に涙が出てくる。 「パパ…どこ…ごめんなさい…おいて…いかない…で」 頑張って玄関を目指すが立ち上がっては倒れ、倒れては膝や腕を床にぶつけるを繰り返して立ち上がるのが何度目か分からなくなる頃遂に嗚咽が漏れた。 それでもぼくは玄関を目指して進む。 ガチャ 鍵が開く音にぼくは慌てる。 博光さんが帰ってきたのに玄関に行けない不甲斐なさに更に涙がでた。 「うぇぇん。パパァ~」 床に倒れたまま泣き崩れるぼくのところにパタパタと慌ただしく足音が近付いてくる。 「命くんどうしたの!?大丈夫?」 「しょうぢゃぁぁぁぁぁん」 相手が屈んで顔が見えた瞬間、ぼくは相手に手を広げて泣いてしまった。 翔ちゃんは慌ててぼくを抱き上げてぽんぽんと優しく背中を叩いてくれる。 安心感でボロボロ涙が出てきて翔ちゃんの着ているTシャツの肩口を濡らしてしまっているし、Tシャツがぼくが握ったせいで若干伸びてしまった。 でもぼくはそんなことを気にしている余裕もなくボロボロと涙を流し続ける。 「うぇぇぇぇん」 「遅くなってごめんね。寂しかったね」 ぼくが声をあげて泣いていると翔ちゃんが謝りながら抱き締めてくれた。 翔ちゃんの温もりに少しずつ落ち着いてきたが、しゃくりあげる声が止まらない。 「ひっく、うぅ…ひっく…じょうぢゃん」 「ん?」 「パパ…パパは?」 ぼくはリビングで翔ちゃんの膝の上に向かい合って座っていたので、見上げた翔ちゃんの顔が一瞬困った様な表情になった。 ぼくはその表情に焦りを覚えて、翔ちゃんのTシャツをぎゅうっと握る。 「用事があるから俺に命くんの様子を見てきてくれって頼まれたんだ」 翔ちゃんの言葉にぼくはがっくりと肩を落とす。 泣いたせいか、頭がぼんやりして身体もだるい。 相変わらず腰から下の感覚がないのに不安を覚えるが、翔ちゃんが抱き上げてベットに運んでくれるのを大人しく受け入れた。

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