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一人でできます!4
シャワーのノズルは、腸内洗浄用の金属製の物だった。
少しお湯を出して温めているのか、命がノズルを時折指先で触っている。
そう言えば、先日私刑をした学にはそんな配慮なんて一切していなかったなと思い出した。
あいつについては何処かでしぶとく生きている事だろうから別に気にすることもないと思い直す。
ようやくノズルが温まったのか、一旦シャワーを止めて命がバスチェアから降る。
「よいしょっと…」
床に膝をついた命は、シャワーのコックに向かって少しもたれ掛かるように前傾姿勢をとるとそのままノズルを自分の孔に受け入れる。
飛び出してこない様に左手でノズルを押さえつつ大きく息を吸った。
意を決した様にシャワーのコックに手をかけるとつまみを上に押し上げる。
暫くは何も音がしない無音状態だったが、すぐに孔から音を立てて受け止め切れなかった水が溢れてきた。
「んっ」
命はシャワーのコックを元に戻すと、ノズルを抜いてすぐにアナルプラグを差し込む。
ギュルギュルという腸が動いている音が俺にも聞こえてくる程、腹はお湯で満たされている様だ。
命はふらりと立ち上がると、シャワーのホースを壁にかけてバスタブの縁に腰をかけた。
腹はお湯のせいで少し膨らんでいる様にも見える。
「ふぅ」
命は大きく息を吐いて腹を擦った。
当然ながら額には汗が滲んでおり、顔も少し青白くなっている。
しかし、命は額から垂れてくる汗を手の甲で拭うと居住まいを正す。
自分の胸元を見下ろして珍しくニヤリと笑うと手を胸元に持ってくる。
そして少し乱暴に自分の乳首を摘まむ。
「あー。命は痛いのあんまり感じないからなぁ」
思わず声に出てしまったが、命が痛みを感じにくいのも以前の生活での防衛本能がそのまま働いている名残なので仕方がない。
とは言え、ちょっと強く弄り過ぎではないだろうかと普段の自分を棚に上げて思う。
ふぅふぅと短く息を吐きながら、時折襲ってくる生理的な腹痛に耐えつつ少し伸び気味の自分の乳首を指の腹で潰したり擦ったりしている姿は実に妖艶であった。
居住まいを正した時に足を閉じたせいで、女の子が必死に膨らんできた胸を弄っている様にも見える。
何気なく回し始めた動画だったが、この映像を翔に編集させてそれでムラムラして自慰でもしはじめるのを動画にするのもいい。
尚且俺の仕事も減ると言う寸法だ。
俺って賢いなと心の中で自画自賛しながらカメラを回し続ける。
「よいしょっと」
命がゆっくりと立ち上がるが、その顔はかなり青白い。
腹痛もそろそろ限界に来ているのか歩き出す足取りもふらついてみえる。
俺は脱衣所から出て、シューズクローゼットに身を潜めた。
水回りが玄関付近に集中しているので、命に気が付かれない様にするにはここが一番だろう。
俺がシューズクローゼットに隠れてから結構経ってから命が裸のままバスルームから出てきて隣のトイレに入っていった。
歩くのを手伝ってやればよかったかと考えたが、ここで手を貸すと抱けとうるさいので黙って見守る事にする。
「うぅ…」
命が腹を擦りながらトイレから出てきた。
もう一度バスルームに入っていくので、俺もシューズクローゼットから出てバスルームを覗く。
脱衣所で命が体をタオルで拭いていたので、俺はリビングに戻る。
リビングのソファーに座って命を待っていると、真っ裸のままリビングに帰ってきた。
命は俺の方をちらりと見たが、頬を膨らませてプイッとそっぽを向く。
俺の事を無視してベッドルームに消えていった。
相当ご立腹らしい。
「まぁ、カメラを仕込んであるので勝つる!!」
命がバスルームから出てくるまでに時間があったので、バッチリベッドルームにはカメラを仕込んでおきましたとも。
俺は立ち上げていたパソコンからカメラのライブ映像を画面に表示させる。
仕事部屋にはカメラがトイレにまであるのだが、流石にプライベートのこちらの部屋には設置していない。
ペットカメラとして導入を考えてもいいかも知れないが、そもそも俺は在宅業だから必要ないかもしれないな。
そんな事を考えていると、命に動きがあった。
「ひろみつさんのバカ!」
命はなにやら俺に悪態をつきつつベッドの横のサイドボードを物色していた。
サイドボードには携帯の充電器やらが入っているのだが、一応大人の玩具も入れているがここも商品の入れ替えは怠っていない。
それに気がついたのか、命はローションのボトルと細身のバイブを取り出してベッドに寝転ぶ。
抜かりなく体の下にはバスタオルが敷かれていた。
ごろんと寝転んで、頭上の枕を引き寄せると背中に居れている。
そしてサイドボードの上にあったリモコンを手に取るとベッドの足元に掛かっているテレビに向かってボタンを押した。
テレビから映像が流れはじめると、命がローションのボトルを開けて指に垂らす。
ローションのボトルをサイドボードの上に置いて大きく足を開いて自分の穴の上を指でなぞりはじめる。
テレビからは、翔と命が絡んでいる動画が流れていた。
「しょうちゃんなんて…しょうちゃんなんて!!」
ゆっくりと自分の孔に指を沈め、中をまさぐっているのか小さなクチュクチュという水音が聞こえてくる。
そして指の速度はどんどん早くなってていく。
「しょ、しょうちゃ…の!い、いんらん!すけ…べ!へんたい!へんたい!どろぼうねこ!」
画面の先の翔を罵りながら、命は自分を追い込んでいく。
その罵る言葉は盛大に自分にブーメランなわけなんだが、最後の泥棒猫って何処でそんな言葉を覚えて来たんだろうか。
俺が疑問で首を傾げているとチャッチャッチャッと小刻みで短い水音が聞こえてきている。
モニターを見ていると命の腰が浮いてきた。
そろそろ限界に近いのだろう。
「うっ。うぎぃ…イクッイクゥゥゥ。はぁはぁ…えへへ。ぼくのほうが、じょうずに…メスイキできるんだからぁ」
がくがくと膝が震えたところで、顎が大きく反り返り命が絶頂を迎える。
カクンカクンと腰を震わせながら満足げに画面を見て笑った。
どうやら動画の翔も絶頂を迎えたらしく、それより自分の方が上だと笑う。
カメラに気が付いているのか尻の肉を左右に開いて内蔵が見えるのではないかと言うほど広げている。
ズームにしてみると縁の肉がプルプルと痙攣して震え、ヒクンヒクンと収縮を繰り返していた。
「うふふふ。しょうちゃんなんかより、ぼくのほうがおもちゃもじょうずに…んぼっ。んむっ」
自分の尻から手を離すと、のっそり起き上がり傍らに落ちている細身のバイブを口に含む。
バイブに舌を這わせたり、口から出したり入れたりする。
今度は口からくぽくぽと空気を含んだ音がしはじめた。
「ちくびだって!ぼくのほうが!!」
バイブが命の唾液でベトベトになる頃、動画の内容が変わったのか命が後ろ手でバイブを自分の中へ埋める。
先程まで自分で孔を弄っていたからか、すんなりとバイブを受け入れていた。
バイブが出てこない様に手で押さえつつ空いている手でまた自分のちくびを弄りはじめる。
「んっ。ふぅ…ふっ」
短く息を吐きながら乳首を摘まんでぐりぐりと捻っている様にみえたが、あんまり強くすると取れるんじゃなかろうかとマジマジとモニターを見てしまった。
そのうちにベッドにバイブを固定して上下に腰を揺らしながら両手で乳首を引っ張りだす。
命はこんなに乳首好きだっただろうか。
今度撮影の時は乳首系の玩具を重点的に使ってもいいかもしれないな。
「また…イクッ!!イッ…ヒィ!!!」
次のレビューの事を考えていたところで、命が二度目の絶頂を迎えようとしたところで様子が変わった。
ヴーッというモーター音が聞こえた事からベットに当たってバイブのスイッチが入ってしまったのだろう。
大きく目を見開いた命は後ろ向きに倒れる。
すぐに命のペニスからは、透明な液体がバシャバシャと壊れた蛇口の様に出てきた。
「はぎっ…くるしっ。そ、いきなっ…ふぎぃ。しお、しおふき…とまらなっ!!お゛っ」
俺は、いつも以上に多く噴いておりまーすなんて心の中で茶化しつつ様子を見守っていた。
振動で押し出されてきたバイブがベットにポトリと落ちる。
モーターの甲高い音をマイクが拾っており、命の声が小さくてあまり聞こえない。
でも、さっきの最後の汚い喘ぎ声は、ばっちり録音されていた。
足を大きく開いて、解剖される前の蛙の様な体勢の命は胸を大きく上下させながら息をしている。
しかし、顔には満足げな表情が浮かんでいる。
「ふふ…ぼくひとりでもできるんだから」
そう言って命はかくんと意識を失った。
寝てしまったのだろう。
俺はカメラを止めてベッドルームに向かう。
そこでは、先程まで自慰に耽っていたことが分かる独特の香りと熱気がまだ残っている。
バイブがまだ振動していたのでそれのスイッチを止めて俺は命に近づく。
下に敷いていたバスタオルはしっとりと濡れそぼって、水分が染みたところから変色している。
俺はサイドボードからウェットティッシュを取り出すと、命を拭いていく。
「うん。後ろも大丈夫だな」
一応孔も確認して切れてなどいないことを目視した。
ウェットティッシュのゴミをゴミ箱に放り投げ、命にパジャマ代わりの痛Tを着せる。
汚れたバスタオルを持って最後に命の頭を撫でた。
「とっても上手に一人でできてたぞ?これで、視聴者さんに命の事をもっと可愛がってもらえるな」
俺は小さく呟くと命の頭から手を離し、ニヤニヤととあるところに連絡を入れる為にベッドルームを後にした。
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