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第7話

ピッ……ピッ…… どこからか機械音がする。 何故だ?自分は死んだはずなのだが。 ゆっくり目を開けると、天井の光が目に刺さる。 「起きたか、この唐変木が」 体を起こし周りを見回すと、病室の角で椅子に座った国木田が手帳を片手に持ちながらこちらを睨んでいた。 視線がいつもより痛々しく、冷たい。どうやら怒っているようだった。 そういえば芥川君がいないな。 ……まさか。 嫌な汗が垂れ、喉の奥が「ヒュッ」と鳴る。 「その様子じゃ、この状況が分かったみたいだな」 溜息をつき、手帳を閉じる。 私は国木田くんを見つめるだけで、何も言うことが出来なかった。 「お前が察した通りだ。芥川は死んだ」 その一言は自分の心を引き裂いた。 鋭く尖ったナイフで、ズタズタにされる。 嘘だ。やめてくれ。きっと何かの冗談だろう? 「まぁ、元々指名手配犯だったからな。警察の方は安心して喜んでいるくらいだ」 どうして君はそんなに平気な顔をしていられるのだい? どうして世界は芥川君の死を喜ぶのだい? 頭の中が疑問でいっぱいになる。 "どうして芥川君は死んだのだい?" 一つの疑問がまた浮かぶ。 その問いはどんな難題よりも簡単だ。 決まっている。 「…私の所為だよ」 生きる意味が消え、その代わりに死にたい理由が一つ増えた。

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