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荷解きをせずに床でふて寝をしていたらあっという間に時間が過ぎていて水無瀬からの連絡で柊吾は目を覚ました 『今帰ってきたよ、荷解きは終わってるかな?夕飯できてるから降りておいで』 時間を見れば夜の七時過ぎ…寝すぎたと柊吾は怠い体を起こして伸びをする また天誠と顔を合わせるのは億劫だけどリビングへ行くと水無瀬と天誠が席についていて、天誠は相変わらずスマホをいじりながら柊吾を待つことなく先に夕飯を食べ始めていた けど水無瀬は酒を開けずに柊吾を待っていてくれている 「お待たせしま……うっわ!めっちゃうまそう!」 テーブルの上には桶に入った寿司、どれを食べようか目移りするオードブル、たくさんの野菜が真っ白なお皿にはえるおしゃれなサラダが柊吾がきた歓迎パーティーのように用意されていた 久しぶり…というかこんなに豪華な食事は柊吾にとって人生で初めてだった 柊吾が腹を鳴らして固まっていると水無瀬がにこりと笑って天誠の隣の席を指差す (と…とりあえず…話は食事の後にするか…) 「今日はすまなかったね、迎えに行けなくて…けど君がきてくれるのを楽しみに待ってたんだ、自分の家だと思ってくつろいでくれ…私のことも二人目の父親と思って我儘でも悩み事でも何でも話してほしい」 「あ…ありがとうございます…頼りになります…いただきます…」 (水無瀬さんはすっげぇいい人なんだけどなぁ) 柊吾がきたことも喜んでくれているし柊吾のために色々と買い揃えてくれて高校の手続きもしてくれた… そんな優しい父親に相応甘やかされて育ったんだろうと食事中もスマホをはなさない天誠を横目で見る (どれからいこうかな…はっ…これもしかしてトロ…?中…大トロ!?……食べてもいいのか?…よし、いこう!)

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