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はじめて『着替えさせろ』と言われた時は呆れた
服を脱がせたらその男らしくない華奢な体つきに動揺して触れるのに戸惑ったけどもう慣れた
いくら可愛くても天誠は男だし同じものが付いているし柊吾のタイプじゃない
「ほら!出来た!行くぞ!」
「んー…もう一回寝させろバカー!」
スマホから目を離さない天誠の腕を掴んで転けないように注意しながらリビングへ連れて行く
キッチンには家政婦の秋野が、リビングのソファには秘書がいて起きてきた二人に挨拶をしてくれる
水無瀬の起床時間はまだなので一緒に朝食は食べられない
偉い立場なので自由な時間が多いのかと思いきや仕事熱心な水無瀬は帰りは遅いし出張で家を留守にすることが多い、そのぶん天誠とゆっくり遊べる時間がないのでご機嫌とりに甘やかしまくる
「おっ!やった!秋野さんの里芋の煮っころがし大好き!」
「本当?ふふ、柊吾さんは食いっぷりがよくて作りがいがあるわ、お代わりもあるからね」
柊吾は自分の席に座り『いただきます』と手を合わせて美味しいご飯を頬張る
初日以降も天誠の自己中っぷりに何度も切れそうになったけど秋野の作る食事が柊吾を癒してくれた
「今日で四日目でしたね…高校生活は慣れましたか?」
タブレットを見ていた秘書は顔を上げて柊吾に声をかけてくれる
「んー…そっすね…まだまだです、授業難しいし、クラスメイトとも壁を感じるというか…まぁ、それは時間かけて解決していくとして…やっぱ女子が一人もいないのは嫌ですね!」
素直な言葉に秋野と秘書は声を出して笑った
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