13 / 41
第12話 気を使わないとか、楽
それにしても、だ。
静かなのはいいのだが、かと言って尚が喋ってても全く気にならないし、本気でうるさいとは思わない。
女は甘えた時は可愛いし、セックスの時の声も俺が攻めてる!って感じがするし興奮が高まって好きだけど、機嫌悪くなったり文句言い始めるとマジうぜぇ。
煩いし、キンキン頭に響く。
その点、尚はいい。
「お前と居るのが楽でいいわ~。気を使わないって最高だな!」
「俺にも気を使えよ、このオレ様め」
尚の憎々し気なセリフも全く気にならない。
持つべきものは気を使わないで済む、同性の幼なじみだな!!
「あ、コロッケもくれ」
「くっそ~コキ使いやがって」
「これ俺の車、ちなみに俺は運転手」
「卑怯もの~、ほらよっ!」
口の中へコロッケが突っ込まれた。
咀嚼する…ん、さすが金賞マジで旨い!
「お前コロッケ食べた?これマジで旨いよ」
「え、ほんと?」
尚もガサゴソしてコロッケを取り出すと口にする。
「あ、本当だ!これ美味しいな!さすが金賞マジ美味しすぎる!!」
「な、旨いだろ?」
コロッケなんて久し振りに食べたが、こんなに美味しかったっけ?と思ってしまう。
「いや、これ俺が見つけて買ったのに。何で将人がドヤ顔してんのさ?」
そんな俺に尚がツッコミを入れた。
ともだちにシェアしよう!