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第12話 気を使わないとか、楽

それにしても、だ。 静かなのはいいのだが、かと言って尚が喋ってても全く気にならないし、本気でうるさいとは思わない。 女は甘えた時は可愛いし、セックスの時の声も俺が攻めてる!って感じがするし興奮が高まって好きだけど、機嫌悪くなったり文句言い始めるとマジうぜぇ。 煩いし、キンキン頭に響く。 その点、尚はいい。 「お前と居るのが楽でいいわ~。気を使わないって最高だな!」 「俺にも気を使えよ、このオレ様め」 尚の憎々し気なセリフも全く気にならない。 持つべきものは気を使わないで済む、同性の幼なじみだな!! 「あ、コロッケもくれ」 「くっそ~コキ使いやがって」 「これ俺の車、ちなみに俺は運転手」 「卑怯もの~、ほらよっ!」 口の中へコロッケが突っ込まれた。 咀嚼する…ん、さすが金賞マジで旨い! 「お前コロッケ食べた?これマジで旨いよ」 「え、ほんと?」 尚もガサゴソしてコロッケを取り出すと口にする。 「あ、本当だ!これ美味しいな!さすが金賞マジ美味しすぎる!!」 「な、旨いだろ?」 コロッケなんて久し振りに食べたが、こんなに美味しかったっけ?と思ってしまう。 「いや、これ俺が見つけて買ったのに。何で将人がドヤ顔してんのさ?」 そんな俺に尚がツッコミを入れた。

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