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第14話 いざ、マリンスタ!
車に乗った俺達はマリンスタをひたすら目指す。
本当は途中の綺麗なビーチがあるとガイドブックにも載ってる浜辺へ寄ったり、変わった美術館とかあったけど時間的に寄り道は無理だった。
ナビ曰く、マリンスタは午後の1時半頃に着く予定となっている。
閉館時間が5時となっていて、時間的に余裕はない。
その事実を知った尚は、さっきよりも積極的に俺の世話をする様になった。
マリンスタに早く着きたい一心だ。
「将人、唐揚げ」
俺は口を開けた。
「あ~、…旨いなこれ。もう少し買っとけば良かったな」
クリスピーな唐揚げはマジで旨い。
つーか飯食いたくなる。
「将人、おにぎり食べる?」
「は?おにぎり買ってたのか?」
なんというタイミング。
痒いところに手が届くとはこういうことか?
「なんか、おかずある時はご飯食べないと気が済まないからさ。買っといた」
「でかした尚!!」
俺は左手で助手席に座る尚の頭を掴んでワシャワシャと撫でた。
「ちょっ、やめろよ~髪がっ!」
「そんなことより、おにぎり寄越せ」
尚の抗議など知った事ではない。
早く食べたくて左手を出すと、文句を言いつつも包装を解いたおにぎりを渡してくれた。
おにぎり。
なんてお前は万能なんだ。
片手間に食べられるし中に具も入ってるし、旨いとか。
そんな万能おにぎり食べつつ、お茶を催促して唐揚げも口へ入れて貰って。
尚も俺の世話をしつつ、隣でおにぎりに食いついている。
うん。そのまま食っとけ。
静かでいい…とか言ったら殴られそうだから黙っとく。
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