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第15話 清涼感…とは?
朝から車をひたすら走らせ続けて、漸く俺たちは目的地であるマリンスタへと到着した。
車を止めて降り立つと、夏へ向けて準備段階である7月とはいえ太陽の熱は半端ない。
直射だとジリジリくるものがある。
時間的にも1番気温の高い頃だから余計にだ。
俺と尚は日陰を求めて自動的にマリンスタの入り口へ急いだ。
尚の足取りが気持ち軽いと感じるのは、思い違いなどではないだろう。
「大人2枚」
「ありがとうございます。楽しんでくださいね」
「どうも」
こうして受け取ったチケットを手にして待っている尚と合流する。
「尚、ほらよ」
「ありがと。早く入ろ!」
チケットを受け取った尚は、俺の腕を掴むとグイグイ引っ張って館内へと進む。
どれだけ嬉しいんだか。
魚とかに興味は無くとも館内なら冷房効いてそうだし、水槽で泳ぐ魚とか見れば清涼感とかありそうだしな。
なんて思ってた時もありましたよ。
「うわぁ…すごい人だな~。やっぱり連休だから仕方ないか」
「…だな」
尚の言葉に俺は同意した。
7月の2日間という短い休みにも関わらず、考える事は皆同じなのか、マリンスタの館内は大勢の客でごった返していた。
清涼感とかどこ行ったよ?
見る限り親子連れやカップルが多い。
次に女子旅人気を伺わせるグループや二人組が目立つ。
他にも居るだろうが、今この周囲にいる男同士で来ているのは俺たち位か?
とにかく人の数が凄すぎて、早くも怠くなる俺だった。
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