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──甘い。 橙里は口から与えられる快感に身を委ねたくなって、稜の首に腕を巻き付けてキスを強請った。 稜がキスをしたまま、ふっと笑う。すると、舌の動きが急に変わり、咥内で暴れるようにして動いた。 「んぅ……!」 ただ無遠慮に暴れるだけでなく、歯列や口蓋までも舌でなぞっていく。より深く舌が入ってくる頃には、橙里の口端からは二人のものが混ざり合ったものがとろりと垂れていた。 「ぅん……は……ふ、んんっ」 頭がぼーっとしてしまい、自分が今どんな顔をしているのかすらわからなくなってきた。こんなに満たされるキスは初めてだ。 橙里も舌を絡ませると、粘膜同士がくちゅくちゅと絡み合う音が直接耳に響いてくる。 すると、今度は橙里の舌先を稜の咥内に含まれた。そのまま舌だけが熱い咥内に包まれ、橙里はだらしなく口を開けた。 口を開けたおかげで口呼吸ができるようになったのだが、口から酸素を取り込む度に喘ぎが漏れる。 橙里の喘ぎは、低いのにも関わらず女のような高さもあった。それが稜を興奮させていることを橙里は知らない。

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