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いつまで自慰をすればいいのか、訴えようと顔を後方に動かして稜の顔を見ようとする。
すると稜と目が合い、なにも言っていないのに両手を解放され、キスをされた。
「んっ、ぁふ……」
先ほどのキスとは違い、橙里を溶かしてしまうくらい甘いキスだ。稜の唾液が咥内に入ってきて、唾液なのにも関わらず甘い味がする。
今の橙里にとって稜が与えてくる快感は、全て甘いものとなる。
それを稜も既にわかっているのか、屹立を捕らえた稜の長く角張った手が上下に扱いていった。
自分でするのと他人にされるのとでは、次の動きがわからないため予測できない快感が降り注いでくる。
「ひあっ、や、あうっ……はぁう!」
稜の指が先端の割れ目を抉るように弄ってくる。まるで「出せ」と促されているようで、出したくないのに橙里の身体は言うことを聞かない。ぐりぐりと稜の指が動く度、蜜はとろとろと割れ目から溢れていく。
でも、そろそろ別のものが出そうになっていることは明らかだった。橙里は稜の手を退け、先端を出来る限りの強さでぎゅっと力強く握った。当然、達してしまわないようにするためだ。
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