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「……あんまり付けすぎんな……」
「……」
「っはぅ……」
痕を付けた場所をもう一回舐められ、ざらざらした舌の表面の感覚がダイレクトに伝わってくる。
反対側をちゅっと啄んでから、稜が離れていく。その顔は相変わらずの無表情だが、少しだけ欲情を孕んだ瞳をしていた。
稜が立ち上がり、寝室を出て行こうとする。
──嘘。放置プレイ?
「……どこ行くの」
「便所」
「なんで? トイレ行く用でも……」
そこまで言って、橙里は口を噤む。稜が前を通ったとき、前が主張しているのが見えてしまったからだ。
稜でも反応するんだ。というのとどうして勃起しているんだ。というのが混ざり、なにがなんだかわからなくなってきた。
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