92 / 527

[6]-8

二人が言うとかなり説得力があり、納得してしまう。 もし、それほどの相手と出会えるならどれほど幸せか。 「ああ、でもももちゃんの場合、探す必要ないかもね」 「え、なんで?」 「はは、確かに。よーく見てみれば、このままでもええと思います」 「……はああ?」 思いっきりわけがわからないと言うような顔をしてそう言うと、二人に笑われてしまった。 ***** 「探す必要ない、か」 二人と別れたあと、橙里は稜が勤めるレストランに向かった。美容室は定休日だがレストランは営業時間内だ。 店内には入らずに外で待っていると、目の前を一組のカップルが通る。

ともだちにシェアしよう!