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リンスも流れたので、簡単なマッサージをする。 頭をぐっと掴み、全ての指でゆっくりと力を入れていく。頭皮が少し乱れていて、疲れていることがよくわかった。 「稜最近疲れてる?」 「……少し。前よりもマシだけど」 「僕が来る前? 後?」 「前」 ということは、橙里が来て少し負担が減ったということだろうか。 稜に見られないように微笑み、頭を洗うのを終わらせた。 「終わりー。どうだった?」 「ん、よかった」 稜が髪をオールバックにして少しだけ微笑む。男前だ。 橙里も頭を洗ってしまおうと思ったので、稜が湯船に浸かっている間にささっと洗ってしまう。 稜が欠伸をしたりしているのを横目で見ながら洗い流していく。少しだけ手が痛くなってしまったが、いつもよりは痛くないので我慢する。 濡れた髪を後ろに纏め、白い額を露わにさせる。 すると、稜が橙里に向かって話しかけてきた。

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