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幹に連れてこられたのは従業員専用室で、そこには資料やシャンプーなど、大事なものが置いてある部屋だった。
そこには瀬島もいて、にこっと笑いかけてきた。
瀬島の隣に行き、幹を見上げると幹がふーっと息を吐き出した。煙草の臭いが微かにして、思わず顔を顰める。
「実はね、ここに新しいコが来るのよ」
「女の子?」
「いいえ、男のコよ」
既に瀬島は知らされているのか、苦笑していた。瀬島も女がよかったのだろう。
「二十二歳で、とってもイケメンでアタシ好みなんだけど、少し生意気でねぇ……」
「……幹さん好みっていう情報いる?」
幹がイケメンって言うならばかなり顔が整っているのだろう。
そろそろ新しい美容師が来てもいいと思っていたので、丁度いい。
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