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『わかった。空けとく』
「うん、よろしくね」
そう言ってから、通話は終了した。祐子が稜も連れて来いと言ったのは参加させる為でもあるが、どうせ稜のことが見たいというのが大半なのだろう。
惣作に高校生のときお世話になったというのは、話を聞いてもらったり一緒に散歩したり、稜と橙里で泊まりに行ったり、仲良くさせて頂いていたのだ。
あんなに元気だったのに、人が亡くなるというのは本当にあっという間だと思う。
この世に生を受けた以上、亡くなるまでの間後悔しないようにする為に生きていくしかないのだろうか。
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