178 / 527
[11]-15
「中身まで男前とか。つまんなー」
「……」
「幹さんいつまでそうしてんの? だいじょーぶ?」
「すっごいイケメンだったのよ……アタシ、掘られてもいいわ」
「うん。多分掘られないと思うから安心しな」
瀬島から優待券を受け取る。そこにはワインが無料で味わえると書いており、稜が選んだワインが無料で味わえるなんて幸せだろう。
幹がようやく立ち上がる。
幹が倒れてしまうのがわかるほど、微笑んだ稜は男前だった。
自分の容姿をフル活用し、武器にするところはやはり自分が男前だとわかっているのだろう。
「なんか、ももちゃんもすごい幼馴染を持っちゃったね」
「そうだね。我ながらすごいよね」
瀬島と二人、笑い合った。
ともだちにシェアしよう!