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やはり兄弟と言うべきか、似ている。ふとした瞬間の顔が似ているような気がして、中学二年生とは思えない。 尋の自慢話を上の空で聞いていると、祐子が茶飲みを持ってやって来た。 「……はい。お茶よ」 「ありがと。父さんと姉さんは?」 「今買い物に行ってるのよ。二人もスーツに着替えてきたら? 橙里の部屋の位置は覚えているわよね?」 「うん。あ、夜は稜も僕の部屋でいいかな」 「ああ」 「……え……稜さんは僕の部屋じゃないんですか?」 「橙里くん俺と寝ようよー!」 「……うーん……」 橙里の部屋にしてくれ、という稜の心の声が聞こえたような気がしたのでそれを譲る気はない。 二人の対応に困り果てていると、祐子が助け舟を出してくれた。 「二人揃って我儘言うんじゃないよ。そんなに一緒に寝たかったら抱き枕でも抱いて寝な!」 「えー……」 今の内に稜を連れ出し、橙里の部屋に案内する。中々わからないような場所に橙里の部屋があるので、あの二人に見つかるようなことはまずないだろう。

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