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瀬島が橙里の向かいに座ったことを確認し、橙里は疑問を口にした。 「なあ。あの二人ってなにかあったのか?」 「桐野ちゃんと蒼樹のことかな? そうだねえ。直接言われたのは『付き合うことになった』ってことだね」 「モロ言ってんじゃん。マジかー……あの二人マジかー……」 背もたれに体重をかけ、頭を抱える。お似合いだ、とは言ったものの実際にそういうところを見ると生々しく感じるのはただの気の所為だろうか。 ──てか、この数日間で? あの密着ぶりは付き合いたてのカップルのような距離だったから、橙里が京都に行っている間の四日間で発展があったと考えることしか出来ないだろう。 「ふふ、びっくりだよねぇ。まあ美男美女でお似合いだけど」 「それ、羽村さん聞いたら怒るぞ」 「だいじょーぶ。あの子優しいし」 目を伏せ、微笑みながらそう言った。その顔はただの先輩としてではなく純粋に本心から言っているように感じた。 あの二人ならきっと上手くやっていけるだろうな。

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