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「んっぅ……ふ、んん」
家に着くなり、紅く色付いたくちびるに貪るように吸い付いた。
恐らく橙里はキスが好きなのだろう。稜の舌の動きに合わせて拙い動きで絡み合わせてきて、稜が蹂躙するたびに甘い喘ぎを漏らす。
本人は無意識だろうが、細い腰を稜に擦り付けてきていた。これを指摘すれば橙里はきっと真っ赤になって逃げ出すだろうから今は指摘しないが、いつか指摘してみても面白い。
後頭部を手で押さえつけ、さらに深く舌を入れていく。すると、より一層橙里の声の糖度が増した。
媚びている声じゃない。純粋に、気持ちいいということを訴えるような声。
それが耳にすっと入ってきて、一切不快感がない。
その声を聞きたいが故に、いつも激しいキスをしてしまう。本人は悦んでいるようだが、やりすぎてしまってくちびるが荒れても困るので惜しみながらもくちびるから一旦離れる。
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