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「……どうする? これも挿れてみるか」 そんな橙里の様子を見たからか、稜が生々しい色をした玩具を取り出した。よく見ると稜の手の辺りにスイッチがあり、恐らく振動するタイプのものだろう。 だが、これ以上痴態を見られたくなくて咄嗟に言った言葉がもっと橙里を快感に導く。 「やだっ……も、稜の方がいい……!」 「……」 橙里の言葉に、稜が大きく目を瞠った。まさか橙里がこんなことを言うとは思わなかったのだろう。その証拠に、口を手で覆っている。 稜の口から放たれたのは残酷なほどに甘い言葉だった。 「おまえ……俺を煽る天才だよ」 「え……?」 「素股させて」 太ももに力を入れているように促され、その通りにしていると固くなった稜のそれが太ももに割って入ってきた。 その動きが本当に挿れているようで、橙里の喘ぎは歓喜に満ちた。それは、身体も同じだった。 「んっ……は、うぅっ!」 橙里の屹立が稜の先端で刺激され、思わず身体から力が抜ける。感じたことがない快感に、身体がついて行かないのだ。

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