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熱を出すのは何ヶ月ぶりだろうか。
一年に一回は必ず熱を出してしまい、その度に電話で家族を呼び出していた。
今回はこういう事態にはならなそうだが、稜にかなり迷惑をかけてしまうかもしれない。
「……あ、ゔんっ!」
声を出そうとすると激しい喉の痛みに襲われ、橙里は諦めて毛布を被ってベッドに横たわった。
そういえば、呼吸をするのも苦しくなってきた。
このままでは汗をかいてしまうと思っていると、稜がタオルを持ってやってきた。
「……拭いてやるから、脱がすぞ」
「やだ恥ずかしい」
「女みてえなこと言うな」
橙里が着ているスウェットを上にずらし、既にかいている汗を拭こうとした。
タオルはほんのり温かくて、ジトジトした汗を吸収していく。
平らな胸や茂みのない脇、細く色気のある腰を拭かれ、敏感な肌に甘い刺激を与えられた。
規制の効かない身体は橙里の言いなりになることなく反応する。当然、雄の部分も固くなっていった。
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