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いつか、ぽろっと好きだと言ってしまうかもしれない。でも、それだけはしてはいけない。稜の気持ちがわかるまでは。 それに、別に好きだと言わなくてもいいと思う。今のままでも十分幸せだし、稜の近くにいられるならそれだけでいい。 それなのに、今の関係では満足出来ない自分がいる。 あの声で好きだと囁かれたい。あの目で見つめて欲しい。あの手で触れて欲しい。稜の大きい雄で────奥を突いて欲しい。 淫らな欲求が心を満たして止まらない。溢れかえって我慢出来なくなる時がいつか絶対に来るだろう。 「……稜……」 消え入るような声で呟き、顔を上に向けると戸園の整った顔が視界に入った。 「っあ……蒼樹!?」 「こんにちわ。どないしたんです?」 「……ちょっと」 「僕今から休憩入るんです。一緒にご飯た食べませんか?」 その提案に、橙里は頷いた。

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