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何故か戸園がそこで驚く。思わず橙里も驚きの声を出すが戸園がなにを言いたいのかわからない。 「え……好きやない相手を稜さんは抱くんですか?」 「……そうなんじゃないの? だってこっちは払わないお金の代わりに身体を差し出してるんだから……発散が目的なんじゃないか?」 「いやいや、それほんまですか……?」 戸園が口を覆った。本当に困惑している様子で、なんだか申し訳なくなる。 代わりに、一つの疑問が生まれた。 「……やっぱ、気持ちいいの?」 「そう……ですね。めっちゃええです。桐野さんも結構良さそうでしたけど」 「……」 いや、違う。自分は気持ち良くなりたいというわけではない。ただ稜と繋がって一つになりたいだけだ。 もしかしたら稜は快楽を求める目的だけで橙里の身体を触っているのかもしれない。でも、その中にある優しさを橙里は知っている。 ──だから、好きになった。 「ももさんは稜さんのことを好きなんですよね?」 「うん」 「じゃあ、抱かれることに抵抗はないんやと」 「……う、うん」 「ほいなら、抱いてーって言えばええんちゃいますか?」 「ぶっ!」

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