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「はあっ……ん、ああっ……」 「ここ?」 「ひっ、あ! そこっ、だっ……め……んんぅ!」 なんだか、切なくなってくる。 快感を与えているのは稜のものではない。出来合いのものだ。そして、橙里はそんなものに感じてしまっている。 どうして、こんなに切なくなる? ただ素直に感じておけばいい話なのに、その先を求めようとするなんて傲慢だ。 その欲求の所為か気持ちが降下していったからか、稜のほんの些細な言葉にも大きなショックを受けてしまった。 「……玩具なのにこれじゃ、俺の挿れられそうにもねえな」 「……っ!」 声色が明らかに呆れている。 いや、橙里が呆れさせているのか? もう……わからなくなってきた。どうしてこんな状況になったのかもわからない。 ただ、わかるのは。 自分がとてつもなく淫乱になってしまったということだけ。

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