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稜が、確実に照れている。 耳が少し赤くなっていて、そんな姿を見るのは本当に初めてかもしれない。 普段はクールなのに、実は人間味溢れた性格も好きなのだ。 稜に、嫌いなところなんてない。 ***** 「ちょっ、ちょ……すとっぷ……ぅんっ!」 「無理」 「ふはっ……! だ、だから……心の準備ってもんが……ちょっ、舌! 舌入れてくんっ……んんーっ」 家の中に入るなり、すぐにキスをされた。舌を搦め取られ、なんとか逃げようとしても逃げられない。 性急過ぎる。 ──この、エロ人間め……! すると、心の声が聞こえたかのように稜はキスをやめた。

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