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「なんだ」 「ぅ……はぁ……はっ……」 「平気か?」 「おまえがやったんだろ……んぐっ」 「おまえ禁止」 鼻を摘まれる。死ぬ。 若干涙目になりながらも、稜の顔を見据えた。 今日は本当に無理。だから。 「っあ、明日……」 「明日?」 「明日稜の誕生日だろ? そのとき、僕を……あ、あげるから……貰って?」 かなり気持ち悪いことを言ってしまった。今日抱かれてしまうと気分的にもよくないし、なにより橙里だけが満足してしまう。 どうせ抱かれるなら、最高の身体の状態で抱かれたい。 すると思いが届いたのか、稜がため息を吐いた。 「……しょうがねえな」 「わかってくれた?」 目を見開き、やや嬉々としてそう話しかけると稜が悪戯に微笑んだ。

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