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「えっと……まあ、簡単に言うけど」 「うん」 「稜と付き合うことになった」 「……おー! おめっとさん!」 「よかったですねえ。今夜は赤飯ですな」 羽村と戸園が心から祝福してくれた。 きっと二人は想いが通じ合う喜びを既に味わっているからだろう。 「じゃあももちゃん……身体には気を付けないとね?」 「ああ……うん。羽村さんより若いから平気かな?」 「こら。確かにそうだけど!」 戸園が声を出して笑った。この反応は、昨日もやったのだろう。我ながら下世話だ。 「あれ、じゃあもうやったんですか?」 「……まだ」 「……えっ? プラトニックなの?」 「いやっ違う! 昨日稜がすぐ抱いてこようとしたんだけど、それを僕が阻止したんだよ……」 「えーっ。なにやっとんですか! 折角抱かれるチャンスやったのにそんな棒に振るようなことしよって……稜さんも可哀想やわ……」 戸園がめそめそと泣き真似をした。 可哀想、とは一体どういうことなのだろうか。

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