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ここまで来て、ここまでさせておいてその質問はずるい。
橙里は、稜の肩をきゅっと掴んで自分の顔の方に近付かせた。
「僕だって……ずっと我慢してきたんだから」
稜の目を見て、そう告げる。すると、稜がなにか言うと思ってくちびるを結んだ途端キスをされる。
「……んっ、ぅんっ……!」
稜の舌が橙里のくちびるを無理やりこじ開けて侵入してくる。ずっと待ち焦がれていた稜との深いキスだ。
そのままそれが続き、呼吸が出来ないくらいに苦しくなったところで橙里から口を離した。
「ふ……ん、はっ……」
「えろ」
「っ、稜がそういう顔させてんだろーが……!」
「まあ、それもそうか」
だが稜は橙里の台詞に特に反応することなく服を脱ぎ始めた。
何度見ても鍛え上げられた肉体が晒され、この身体すらも橙里のものになったと思うと自然と優越感がやってくる。
すると、稜が橙里が着ているワイシャツのボタンを外し始めた。
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