「……破かないんだ」 「馬鹿。折角俺のものを橙里が着てんのに破くわけねえだろ」 「……変態」 「おまえもな」 「うっせーし」 稜が全てボタンを外し終えたところで、舌舐めずりをした。 そして、そのままはだけた胸元にゆっくりと手を添えてくる。 「んっ……」 「綺麗な身体だ」 「ちょ……っ」 「俺が手に入れたと思うと……最高に興奮する」 「はっ……あ！」 ワイシャツ越しに胸の突起をぐりっと押される。ここも、稜に弄られる前までは一切感じなかったのに稜に弄られてからは立派な性感帯だ。 「俺の匂いだけで勃った？」 「んっ……うん……」 「……淫乱め」 稜がもう一度キスをしてくる。啄むようなあっさりとしたキスだった。 「稜……っ」 「今日はもう寝かせねえから」 「……ぁっ……」 「早く橙里の中にぶち込みたい」 雄臭い顔をしながら稜にそう囁かれた。耳に直接甘い声が響く。 ──早く、したい。