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「はぅ……あっ、んんっ、ああっ」
「……中が、俺のを搾取しようとしてるみてえ」
「さっ……ん、あうっ!」
「っ、やべえな、これ」
稜がもう一度前髪を邪魔そうに掻き上げる。前髪があるのとないのでは印象が全く違い、稜は前髪がないとより男らしさが増す。
──かっこいい……
思わず見惚れて中にいる稜のことを締め付けてしまったようだ。稜が息を詰めた。
「……締めんな」
「っはう……だって、きもちい……んんっ!」
「ちょっと体勢変えるぞ」
そう言うのと同時に、身体を引き上げられた。気が付くと稜が座っているその上に座る体勢となった。対面座位と言われているものだ。
稜が少し動くだけで奥にぐっと入り込む。その感覚は敏感な身体には痛すぎるほどの快感だった。
「は……ああっ、や……んっ、あ!」
「……っ」
「んむ……、ふ、ぅ……! はっ」
下から突かれながらキスをされる。今は稜の顔より橙里の顔の位置の方が高いから、橙里が顔を下げなければならない。
いつもは顔を上げなければ出来ないから、なんだか不思議な感じだ。
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