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「……なんか、すげえ痛いのかなーって思ってたけど全然痛くなかった。腰も案外だるくないもんだな」 「そうか」 あれから何時間も身体を繋げ、朝日が昇る頃に終わった。このまま寝るのもなんだかあれだということでシーツを新しいものに変えてからゆったりとベッドの上でくつろいでいた。 かなり気持ちよかったし、腰も大して痛くない。まだまだ若い証拠だ。 「悪ぃな……無理させ過ぎたか」 「だいじょぶだよ。もっとこっち来て」 「……はいはい」 真っ裸でうつ伏せになっている橙里の横に、下着だけ穿いた稜が寝そべる。 心が通じ合った今、遠慮することなどなにもない。 「……そういえばさ」 「ん」 「稜っていつから僕のこと好きだったの?」 「……ああ、多分小一より前」 「はっ!?」 小一より前、とは三十年も橙里のことが好きだったのか? 「どゆ意味?」 「小一の頃は既に好きだった。だからそういう答え方をしたんだが」 「えー……じゃあ、彼女を作ってたのは?」 「暇つぶし」 「……高校生のときの好きな人ってのは?」 「おまえのこと」 「小二の結婚しようってのは?」 「マジ」 「……」

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