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稜さんの憂鬱9

正直、視覚的に辛い。 自分のものを橙里が咥えているという状況が男として辛い。 尻を突き出しながら舐めるのとか、エロすぎる。 ああもう、好きすぎて頭がおかしくなった。 ごめん橙里。もっといい声で鳴いて。 橙里が舐めながら尻を突き出しているのをいいことに、稜は尻に手を伸ばした。 後孔を手探りで探し、既に濡れているのを確認してから躊躇なく指を奥に入れた。 「んふっ……!」 橙里が驚いたのか咥えたまま身体を強ばらせる。その衝撃で自らの屹立に強い刺激が与えられ、つい息を詰めてしまった。 別に不感症というわけではない。ある程度感じるが、性感帯の反応が薄いのだと思う。擽られても擽ったいと思ったことがない。 そのまま指を中でくるりと回し、橙里の身体が悦んだのを確認してから更に奥へと入れた。 「はふっ、んんぅ……んっ、んくっ」 気持ちいいくせに、口淫はやめない。かわいい。 そろそろ意識もぼおっとしてきた頃だろうから、前立腺を刺激してやる。すると、橙里の身体が大きくびくんと跳ねた。 橙里が稜の屹立から口を離し、口呼吸をする。 「ん? もうギブアップか?」 煽るようなことを嘲笑しながら言うと、橙里がきっと上目遣いで睨んでくる。 ──んなことしても、かわいいだけなんだけど。

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