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甘い休暇15

 折角だし、稜にはこのまま達してもらおうかな。  そんな橙里のふしだらな考えに気づいた稜が手首の拘束をなんとか解こうと力を振り絞っているようだった。 「おまえ、こんな力強くねえくせに……っ」 「筋トレしてるんですぅー。ほら、イっちゃっていいよ」 「誰が、イくかよ」 「……ふうん」  こう言われたらなんとかして達してもらいたいものだ。  さらに強い力で稜のそれを握って扱き、白濁を催促するように先端の窪みを刺激してやった。  稜の顔が切羽詰まったものになり、橙里はつい顔が緩んでしまう。  しまったな、僕も反応しちゃってる。  稜だって早く出さないと辛いだろうから…… 「稜。イってよ」 「っ、く、あ……」  あ。出た。  橙里の手にたっぷりと白濁がつき、それが稜のもので橙里が出したと思うとなんだか達成感が湧き出てきた。  が、それに浸かるのも束の間。  あっという間に稜は腕の拘束を解いてしまい、橙里のことを持ち上げて乱暴にお湯から出し、床に寝させた。  それは一瞬の出来事すぎて、橙里はなにが起きたのか一切把握できなかった。 「え、は、ちょ……」 「……散々してくれやがって。おまえは、俺にされるのが好きだろう?」 「あ……あっ!?」  足をがばっと開かれ、稜に全てが丸見えになってしまった。  滅多にこういうことはされないため、恥ずかしい。  さっきまで橙里が主導権を握っていたというのに、あっという間に稜に奪われてしまった。  稜はお湯に浸かったまま、まるで橙里が見せ物のようにされて羞恥心が増す。  稜の顔は獣のそれに変貌し、身体の奥がゾクゾクする。 「やだっ、稜……! ひあっ、ぅ、んん……!」 「うるせえ。俺のこと見ておっ立ててるなんて、とんだ変態だな」 「ちがっ……~~っ!」  稜が橙里のそこに顔を埋めたかと思えば、屹立を咥えてきた。寒い中、あたたかい稜の口の中に包まれ、身体がぶるりと震えた。  声すら出ないくらい、まるで電気が流されたような快感に思い切り目を剥く。  稜が橙里のそれを咥えながらにやり、と微笑みかなり深く咥える。  視覚的にも、やばい。

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