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馬鹿な大人
「笑ってねえで、解してやるからよく見せろ」
そう言いながら、俺は悠を押し倒し足の間に割って入る。
「あん……あっ、いいよ……俺、さっき自分で少し解したから……」
少し恥ずかしそうに悠はそう言うと、俺から逃げるように腰を引いた。
まあ確かに少しは解れているけど……
「どうした? 遠慮すんなよ。気持ちよくしてやるって……」
そう言って俺はローションを絡めた指を悠のアナルへ沈ませた。
「んんんっ……はぁ……あっ……やっ」
悠はオーバーなくらい体を震わせ、ビクビクしながら俺の指を締め付ける。悠の気持ちの良いポイントを探り当て、執拗にそこを擦りながら指を増やしていくと、悠は腰を浮かせて身悶え堪らない声で啼き始めた。
「だめ!……陸也……あっ! もう……もう! やめっ……あん、あっ……もういいから……挿れて! ああ……挿れて 」
俺にしがみ付き、声を荒げて懇願する悠。切羽詰まったようなその表情に、こんなに感じやすかったか? と俺は少し気を良くした。そしてそのまま、仰せの通りに遠慮なく自分の滾ったものを悠のアナルに突き入れた。
「 んんっ! ……ひぁっ、やっ! あぁぁ……あぁ……」
瞬間、悠の体が硬直したように縮こまり、小さく痙攣をする。同時に俺のものを締め上げ、まさかと思って驚いて見てみると悠は既に吐精していた。
「え? 悠、挿れただけでイっちゃった?」
ぶるぶると体を震わせ、俺にしがみついたまま、息も絶え絶え。
「ごめん……俺もびっくり……」
でも、俺はそのままゆっくりと律動を再開する。
「あん……あっ、待って……やだ……あっ……あん、あっ 」
悠もまた、やだやだと言いつつもすぐに自身を硬くさせ、快楽に身を任せた。
卑猥な湿った水音と、男二人の荒い息遣いだけが部屋に響く。
自分の腰を悠に打ち付けながら、気づいたら俺は志音の事を考えていた。
志音を思いながら、悠を抱く……
こいつは……志音。
俺の頭の中のモヤモヤした思いが追い出せるかも、なんて思って悠と体を重ねた。
でも……違う。
こいつは、志音じゃない……
悠なんだ。
何やってんだ俺は。
悠に失礼じゃないか……
見下ろすと俺を見つめながら喘いでいる悠と目が合った。泣いているようにも見えるその瞳を悠は慌ててそらした。
俺は悠を強く抱きしめ、更に激しく腰を律動させる。
思わず「ごめん……」と呟き、俺は悠の中で欲を吐き出した。
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